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第30話・戦士達の日常

中々、更新出来ずすみませんでした。楽しみに、していらっしゃった方が居ましたらお待たせしました。

学校が、終わると同時に俺は屋上へ向かう。


深雪

『あれ?何処行くの?』


総一郎

『ちょっとね…』


それだけ、一之瀬さんに言うと俺は…さっさと、教室を出る。


深雪

『あっ…ちょっと!ちょっと待ちなさいよ!』


総一郎

『何?』


一之瀬さんに何故か呼び止められる。


正直、早くゼクロスメンバーの所に行かなくちゃならないんだが…。


深雪

『ちょっと良い?』


総一郎

『悪い…忙しいんだ…』


深雪

『あっ!ちょちょっと!コラ!待ちなさいよ!』


総一郎

『悪い…。今日は本当に急いでるんだよ…じゃあな!』


俺は何と無く嫌な予感がして素早く戦略的撤退!


多分…シャドウブレードでしょ?


みたいな話しをするだろうな…。


一之瀬さんには悪いが…面倒は、ゴメンだ!


多分…一之瀬さんは俺がシャドウ・ブレードだと気付き掛けている…。


この前、ダークウルフとの戦闘の後、いきなり、総一郎でしょ?なんて、言われて内心、目茶苦茶動揺した。


顔が隠れてるから一之瀬さんからは、俺の表情は見えなかったのが、救いだった…。


多分、あの時…俺の顔は顔面蒼白だった筈だ…。


やれやれ…何処でバレたんだ?


俺に何処で落ち度があったんだろう…。


幾ら俺でも転身中は集中してるから、誰かに見られて、居ても気付かないからな…。


俺は急ぎ足で屋上へ向かう…。


階段を駆け上がり屋上の扉の前で晶さんが待って居た…。


『はい…これ…』


総一郎

『えっ?あっ…』


晶さんに俺の靴を渡された。


総一郎

『ありがとう…』


『気にしないで…総一郎君のは次いでだから…』


『早く…行きましょう…あの場所へ…』


晶さんは何故か嬉しそうにしている。


総一郎

『そうですね…皆を待たせるのは、悪いですし…行きましょうか?』


『ええ…』


俺と、晶さんは亜依さんから教えて貰った方法でゼクロス本部へと、移動するべく屋上の中へ。


俺と晶さんは、利き腕にソウルクリスタルを装着して意識を集中してエネルギーをチャージ。


そして前方に円を描いて扉を作り出す。


総一郎

『行くぞ…』


『ええ…』


俺と、晶さんは扉を通りゼクロス本部へ移動。


総一郎

『ふぅ〜。到着〜』


俺は凝り固まった筋肉を解す様に背伸び。


晶さんも、俺と同じ様に背伸び。


俺と晶さんは、ゼクロス本部の扉の前に立つと、ソウルクリスタルが光り輝き扉が開く。


『何時見ても凄い…』


感嘆の声を上げる晶さんは何時もの無表情を少し綻ぶ…。


男性メンバー

『あっ…新しいシオン・ブレードが、あんな可憐な女性なんて…』


女性メンバー

『あの人が…シャドウ・ブレード…格好良い…』


何か、ヒソヒソ言ってるな?


『早く行かないと、亜依さんや大悟さんに怒られるわ…』


総一郎

『そうですね…』


亜依さんや、大悟さんは普段はふざけたりするが基本的に真面目な人達で時間に結構煩い…。


俺と晶さんは一先ず制服から亜依さんが用意してくれた運動服に着替えて鍛練場へ。


総一郎

『ふむ…皆は既に揃ってるみたいだな…』


『そうね…』


南条も黒崎さんも、神田さんもセリスさんも既に俺が考え抜いた訓練メニューを黙々と続けてる。


しかし…あれは、やり過ぎだ…。


あんなにしたら寧ろ逆効果である。


総一郎

『お〜い!お前達!ストップだ!』


俺の言葉に漸く気付いた皆が一斉に振り返る。


ってか!ちょっと怖い位気合いが入っており俺はちょっとだけ引いた…。


セリス

『はあはあ…なっ…何ではあはあ…止めるんですか?』


麗子

『そうですよ…はあはあはあ…』


ほむら

『俺達は、もっと…はあはあ!強くなりたいんだよ…』


光太郎

『はあはあ…そ…そうだぜ…俺達は…』


皆は、息切れしながらも瞳を輝かせている…。


総一郎

『ふぅ〜。焦る気持ちは分からんでも無いがな…さっきの、お前達のは…トレーニングとは言わんのだ…』


呆れて溜息を、吐き俺は更に言葉を続ける。


総一郎

『良いか?確かに、今のお前達の実力はハッキリ言うが、たいした事は、無い…』


光太郎

『くっ…ハッキリ言いやがる…』


総一郎

『しかしな…焦って訓練した所で意味は無い…』


ほむら

『うっ…』


総一郎

『一月足らずで急に体力や技術が身につく訳が、無いだろうが…』


麗子

『っ!ですが…』


総一郎

『俺なんて…12年以上もの間、休まずサボらず鍛練を続けてるんだ…』


セリス

『じゅ12年…』


総一郎

『でも…。一月前に比べれば大分実力は、ついて来たがな…』


『そうなの?』


総一郎

『ああ…っと、ペラペラ喋る前に取り敢えずお前達、4人はメディカル・マシーンとやらに入って来い!』


ほむら

『ちょっと待てよ!何でだよ!』


セリス

『確かに…ちょっと体が重いですが…』


光太郎

『この程度で根を上げてられない!』


麗子

『はい…特に私は…』


口々に反論するが、俺はハッキリ言う。


総一郎

『疲労を甘くみるな…。それにな…休息するのも訓練の一つだ…』


そう言うと皆、渋々だかメディカルマシーンに、入りに行った。


『総一郎君…早く…』


総一郎

『分かってる…さってと取り敢えず、昨日やった事の、おさらいをする…来い…』


此処から晶視点に変わります。


私は、総一郎君に向かい合いながら冷汗が止まらない…。


総一郎君は鋭い眼差しを向け凄い威圧感を体から発している…。


総一郎

『何をしている?時間が勿体ない…来い!』


『っ!はい!』


私は思わず敬語で返事をして素早く間合いを詰め右の正拳突き。


しかし…総一郎君は私の攻撃を軽く避ける。


総一郎

『遠慮するな…ガンガン攻撃して来い!』


『はあああああ!』


私の攻撃を平然と防御し回避する総一郎君。


『くっ!こっの!』


ブン!


右のハイキックを、アッサリと避け言った。


総一郎

『攻撃が当たらなくても焦るな…』


『くっ!はい!』


総一郎

『攻撃のリズムが、一定では、どんなに早い攻撃でも中々、当たらん…』


ブン!ブン!スカ!


私の攻撃を、避けながら総一郎君は全く息を切らさず平然と話す。


総一郎

『でも…リズムが、バラバラだと、威力だけじゃなくて速度も落ちる…』


『はあはあ…くっ!』


総一郎

『おいおい…もう息切れを起こしたのか?』


『はあはあ…だっ…だって…』


総一郎

『攻撃の空振りは体力を消耗するからな…』


総一郎

『これで又、一つ戦いの知識が増えたな…』


『はあはあ…』


私は、必死に呼吸を整えながら総一郎君の言葉を一言一句聞き漏らさない様に耳を傾ける…。


総一郎

『更に付け加えるとだ…急に動きを、止めない事だ…』


総一郎

『息切れをしない様に、する為には、どうしたら良いと思う?』


総一郎君の問い掛けに、訳が分からず、首を傾げ総一郎君を見る。


総一郎

『これは…あくまでも、俺の考えなんだが…』


総一郎

『百%ある酸素が運動によって徐々に減る…これは分かるな?』


『ええ…』


総一郎

『酸素が体内にある内は全速力で動けるが80%位になると速度がガクンと落ちる…』


総一郎

『ならば…全速力で動き続ける為には…』


『酸素を体内に取り込む事?』


総一郎

『正解…つまり…百%に近い酸素量を常に体内に残せば良い…』


『でも…そんなの…』


私が無理だわと言う前に総一郎君が言った。


総一郎

『出来るんだよな…これが…』


『え?』


総一郎

『理屈は簡単だ…動く度に酸素を吸えば良い…』


簡単に言ったけど…彼の言葉には矛盾が…。


総一郎

『取り敢えず…実践すれば分かる…ほら…立ちなよ…』


総一郎君に促されて私は立ち上がる。


『どうすれば?』


総一郎

『まあ…俺の動きを見てな…行くぜ…すっすっ…はあ…すっすっはあ…』


『???』


訳が分からず、混乱する私に苦笑して言った。


総一郎

『今…俺は、一歩二歩で酸素を2回吸い三歩目で息を吐いたんだ…』


『………あっ!』


私は漸く総一郎君が何を伝えたいのか理解した。


『成る程…普通なら酸素の取り込み過ぎで苦しいけど動いてる時は…』


総一郎

『そう…つまり運動して減る酸素以上に吸う酸素量を増やせば、良いんだよ…』


『でも…難しいわ…』


意識しながらでも中々、出来ない…。


戦闘中に、出来る総一郎君は凄いと思う。


総一郎

『これを極めれば、殆ど息切れせずに済むし息切れによる隙が無くなるし良い事だらけだよ…』


総一郎

『慣れたら意識してやるんじゃなくて、無意識で出来る様になるから…』


平然と言う総一郎君に、私は、やっぱり総一郎君は凄いと思う…。


戦いの知識だけじゃなく経験、実力、技術が私や他の皆とレベルが、違い過ぎる…。


総一郎

『まあ…知識を詰め込み過ぎても混乱するだけだから…』


総一郎

『そう言う技術が、あるってだけ、覚えていたら良いよ…』


穏やかに、微笑む総一郎君に私は赤面…。


無言の私に、総一郎君は微かに怪訝そうな表情をした。


総一郎

『どうかした?』


『何でも無い…』


総一郎

『???』


漫画やアニメなら?マークが一杯出てるだろうなと馬鹿な考えが頭を過ぎったのは内緒です…。


総一郎

『それじゃ…』


総一郎君が何か言いかけた瞬間…。


セリス

『ちょっと待ってください…』


ほむら

『晶ばっかり教えんなよな!』


光太郎

『俺達にも教えを!』


麗子

『そうです!』


総一郎

『んっ?ああ…ってコラコラ…。お前達も自分で考えろよ…何でもかんでも、人に教わるだけじゃ成長しないぞ?』


総一郎君の言葉には真理が含まれている。


総一郎君は気付いて無いのかも知れないけど…。


ほむら

『でもよぉ〜』


ほむらさんは拗ねた様に頬を膨らませる。


セリス

『総一郎さんの言う事は尤もですが…』


光太郎

『それが出来るなら総一郎に教えを、請わないってば…』


麗子

『それに、総一郎さんは私達には思い付かない事を思い付きますし…』


皆の意見に私も頷く。


総一郎

『やれやれ…お前達は、俺を買い被り過ぎだ…』


総一郎君は溜息を吐く。


総一郎

『ってか…何で皆、呆れた様な表情をしてんだ?訳が分からない…』


総一郎

『まあ…良いか…じゃあ先ずは、そうだな〜』


総一郎君は少し考え込み皆は固唾を飲み総一郎君の言葉を待つ。


総一郎

『良し!今回の議題は、何故、攻撃が最大の防御と言われるのは何故か?何故、それが落とし穴と俺が言ってるのか?話してやる…』


ほむら

『そう言えば闘った時に言ってたな…』


麗子

『はい…』


光太郎

『何故落とし穴なんだ?総一郎?』


『………』


セリス

『まあ…取り敢えず総一郎さんの話を聞きましょう…』


セリスさんの言葉に私達は頷き話を促す。


総一郎

『ふむ…。先ずは何故?攻撃は最大の防御と呼ばれているのか?っと言うとだな…』


注意!これはあくまでも作者の考えであり、もしかしたら違うかも知れません…悪しからず…。


総一郎

『防御が幾ら上手くても攻撃しない事には、敵は倒せないし…敵に攻撃される前に倒してしまえばこちらの損傷は、軽くて済むからな…』


総一郎

『でも…』


そこで一旦、言葉を切り総一郎君は微かに溜息を吐いた。


総一郎

『それは、自分の実力が相手の実力を超えている時しか通用しないんだよな…』


『えっ?』


総一郎君の意外な言葉に皆、固まる。


総一郎

『よ〜く!考えてみろ…お互いの実力が拮抗して居る状態なら防御が上手い奴が勝つだろうが…』


ほむら

『ちょ!ちょっと待ったぁ!訳が分からん!』


ほむらさんの悲鳴に総一郎君は呆れた様な表情をして言った。


総一郎

『あのな…防御体制が、しっかりした奴を、攻撃するのと防御体制が出来て無い奴を攻撃した時、どっちが、損傷が酷いと思ってんだ?』


総一郎

『勘違いするなよ…確かに、攻撃しなくちゃ敵は倒せない…しかし…』


総一郎

『攻撃一辺倒では、勝てない実力を持つ奴が居るんだよ…特に怪人と呼ばれる奴達の殆どがな…』


セリス

『成る程…』


漸く総一郎君の説明に、合点が言ったのか?


ほむらさんは漸く黙ったけど…。


総一郎

『戦闘員程度なら力押しが、通用するけど怪人は俺達と同じ様に、考える頭がある…』


総一郎

『だから…攻撃を避けるし防御もする…必殺技も的確に使ってくる…』


麗子

『っ!そんな事、考えもしなかった…』


総一郎

『まあ…。仕方ないかもな…俺の場合は一人で、戦闘員や怪人達と戦ってたし…。攻撃を喰らう=死に繋がると、考えてたからな…』


『っ!』


そうだ…総一郎君は10歳の頃から戦闘員や怪人と戦い続けてたんだ…。


総一郎

『まあ…そんな訳で攻撃は、確かに最大の防御だけど、それを信じすぎるのは駄目だって事だ…』


光太郎

『やっぱり凄いな…総一郎は…』


総一郎

『そうか?』


総一郎君は、平然として言ってるけど…。


総一郎

『そろそろ…。6時か…それじゃ終わりだな…』


セリス

『結局…話しだけで終わってしまったわね…』


麗子

『はい…』


ほむら

『延長を求める!』


光太郎

『神田の言う通りだ!』


『駄目かな?』


私の問いに、総一郎君は一瞬怯んだ。


『駄目?』


総一郎

『うっ…。駄目だ…根を詰めすぎたら逆効果…。よって終了!解散!』


総一郎君は殆ど無理矢理終了を宣言。


セリス

『分かりました…』


ほむら

『ちぇっ!まあ…仕方ねぇか…』


光太郎

『でも…これから、お前達は、どうするんだ?』


麗子

『総一郎さんにも晶さんにも部屋は、用意されてますが…』


『そうなの?』


それは初耳…私が視線を総一郎君に向けると…。


総一郎

『そうか…』


総一郎

『ほらほら…。皆は帰るべき場所へ…』


総一郎

『俺は用事がある…』


此処から総一郎視点に、変わります。


そう…用事と言うよりも何時もの日課…つまり、鍛練がある。


皆、帰って行ったのを、確認してから俺はソウルクリスタルを左手に嵌めエネルギーをチャージ。


総一郎

『はああああ!転身!』


ピカッ!


一瞬の閃光が辺りを包み俺はシャドウブレードに転身した。


総一郎

『ふむ…エネルギー残量99%か…』


流石に、これ以上のエネルギー削減は無理か…。


総一郎

『取り敢えず…。新しい必殺技を、作り出さないとな…』


スターライトブレイクもスターライトランスも、通じない怪人が居る以上新たな必殺技を編み出すしかない…。


でも…どうやって?


総一郎

『ファイナル・ドラゴンブレイカーは、アルティメットウォームに、ならないと…んっ?』


あれ?ちょっと待てよ…アルティメットウォームに、なるには進化エボリューションする必要が…。


総一郎

『あっ…そうだ!』


何で、こんな簡単な事に今まで気付かなかったんだよ!俺!


総一郎

『晶さん…』


俺は意識を集中し晶さんの笑顔を思い出す…。


総一郎

『はあああああああ!』


必ず!必ず君を守る!


総一郎

『うぉぉぉ!行くぜ!』


キュンキュンキュン!


体が左手が熱い!くっ!未だだ!もっと!もっとだ!


総一郎

『うぉぉぉぉぉ!』


なっ…何だ!光が身体に集まって行く!


腕が…くっ!駄目だ!


総一郎

『うぁぁぁぁぁぁぁ!』


ブゥゥン!ヒュン!ドッカァアアアアン!


グラ!グラ!グラ!グラグラ!


此処から大悟視点に変わります。


なっ!何だ!この高エネルギーは!


まさか!敵襲か!


私は凄まじい音と地震の発生した場所に急ぐ。


大悟

『はあはあはあ…』


私は走りながら、エネルギーの名残を追い訓練所に何か、とてつもない事が起きたのを感じとり、私は慌てて訓練所へ。


バタン!


私が、駆け付け訓練所に目を向けて…。


大悟

『なっ…なんじゃこりゃああああああ!』


私は某刑事ドラマの刑事の様な叫びを出した。


訓練所の真ん中で、シャドウブレードに転身した総一郎が立っていた。


此処までは普通の光景なのだが…。


大悟

『なななななななっ!』


私は唖然としていると…総一郎君が振り向き一言呟く様に言った。


総一郎

『すみません…。訓練所に風穴を…』


ひゅぅう!っと乾いた風が部屋を吹き抜けた。


私は信じられなかった。


この訓練所は、とてつもなく硬い特殊な金属で、出来ており今まで風穴を空けた人物どころか…。


傷一つ付けた人物を私は知らない。


大悟

『一体何が…』


私の問いに総一郎君は、平然と、有り得ない事を口にした。


総一郎

『その…新しい必殺技を作ろうと思って進化する力を利用したんですが…暴発しました…』


はい?今、彼は何と言った?


呆然とする私に総一郎君は首を傾げる。


総一郎

『どうかしましたか?』


大悟

『いやいや…君は今何と言ったんだい?』


私の聞き違いかも、知れないので再び問う。


総一郎君は平然と、それこそ、出来て当たり前の様に言った。


総一郎

『進化する力を必殺技のエネルギーに変換しようとしたんです…。まあ…途中までは上手く行ったんですが…』


総一郎

『失敗しましたよ…』


っと、呟く様に言われて私は心底驚いた。


大悟

『君は…』


総一郎君…君は一体どれだけ凄いんだ…。


私や他の者達には考えつかない事を平然と、思い付きそれを実行する行動力。


しかも…総一郎君の考えは間違いが全く無い…。


物事を客観的に見る洞察力も直感的に、効果的な力の使い方を編み出して居る。


成る程…確かに進化するエネルギーを、必殺技に回せば自身の体内にあるエネルギーを殆ど使わなくて良い。


そうすれば戦闘中に転身が解ける心配もいらないし身体に掛かる負担も、軽減する。


大悟

『ふっ…ふふふ…』


私は急に笑いが込み上げてきた。


修司…君の息子は歴代のブレードの中でも、最強だよ?


間違いなく…ブレードの歴史の中でも彼は、史上最強だ!


総一郎

『あの?大悟さん?』


戸惑う総一郎君に、私は苦笑する。


大悟

『君には、何時も何時も驚かされる…』


この前の様な危うさが、嘘の様に消えており肉体的にも精神的にも彼は、本当の意味で強くなっている。


天野晶という掛け替えの無い大切な人が、出来た事で…。


彼女を支えて居るだけじゃなく彼女に支えられて居る事で…。


その事が彼を、より強くするだろう…。


私や修司の様に…。


大悟

『でも…わざわざ新しい必殺技を作ろうとしなくても進化のエネルギーで必殺技を発動させれば、威力は上がる筈だよ?』


総一郎

『あっ…成る程…そんな風に考えられますね…。やっぱり大悟さんは凄いですね…』


大悟

『その言葉を、そのまま君に返すよ…総一郎君』


総一郎

『???』


大悟

『全く…。君は自分が、どれだけ凄いのか?理解して無い様だね…』


呆れた様に言う私に総一郎君は言った…。


総一郎

『そう…ですか?俺は…そんなに対した事は無いと思いますよ?』


やれやれ…余り過大評価するのは良くないが彼の場合は、自分の事を過小評価し過ぎだね…。


大悟

『それにしても…あれをどうするかな?』


目下の悩みは訓練所に、空いた穴をどうするか?が問題だ…。


あのまま放置は良くないが…。


ブ〜ン!ブ〜ン!メキ!メキ!


おや?何やら奇妙な音が聞こえ…っ!


総一郎

『大悟さん…穴が塞がりましたね…』


大悟

『そうだね…まさか自動修復機能まであるとは…驚きだよ…』


大悟

『まあ…。それは置いといて…それで皆の実力はどれ位上がったのか分かるかい?』


私の質問に、総一郎君は一瞬考え込み言った。


総一郎

『それに関しては前とは比べ物にならない位の、実力は付きました…』


総一郎

『ですが…まだまだ不安は残りますが…』


大悟

『そうか…』


私はその後、総一郎君と数時間位、今後の戦略や作戦、鍛練をした。


その中で、やっぱり総一郎君は素晴らしい頭脳と柔軟な思考力を併せ持つ子だ。


末恐ろしい限りだよ…。



次回予告!晶の誕生日にデートの約束をした総一郎。デートした後、何故か晶の家に呼ばれる事になる…。そして総一郎と晶が、デートをして居るのを、目撃してしまった深雪…。

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