第25話・二人の誓い!
こんな小説に1万2千もヒット!有り難うございます!今回、少し読みにくいかも知れません。
総一郎
『父さんにソウルクリスタルを託された日にね…俺は…ある決意と覚悟を自らに化した…』
晶
『………』
総一郎
『井上総一郎としてでは無くシャドウブレードとして生きる決意と自身の身も心も人生も捨てさる覚悟を固めた…』
晶
『っ!』
総一郎
『戦闘員や怪人が人間をベースに作られているのは、知ってますよね?』
頷く私に悲しげな笑顔を向けたまま井上君は言葉を続ける。
総一郎
『戦闘員や怪人達は皆、人間をベースに違う生物の、遺伝子を組み合わせたり薬や機械化を施して強化した人達だ…』
それを聞いた私は堪らず井上君に聞いた。
晶
『それじゃあ…戦闘員や怪人達は元には…』
総一郎
『ええ…。二度と普通の人間には戻れません…。死ぬまで戦い続ける怪物になる…』
私は息を飲み黙り込む。
そんな私を見て井上君は相変わらず悲しい笑顔のまま呟く様に言葉を続ける。
総一郎
『彼達を止めるには殺すしか無いんですよ…俺はね…。天野さん…沢山の人間を、この手で殺して来ました…』
井上君は、拳を握り締め吐き捨てる様に言った。
総一郎
『自分勝手なエゴの為に何人もの人間を、殺して来た…』
晶
『エゴ?』
私の問いに井上君は頷き話を続ける。
総一郎
『ええ…自分勝手なエゴを理由にね…。少し前に何故、戦うのかと聞きましたよね?』
その問いに私は頷く。
遊園地に行って井上君と一緒に回って何故、命を掛けて戦うのか?
ずっと疑問に思っていたから…。
総一郎
『俺はね…別に聖人君子でも無いし…正直…他の人達が死のうが生きようが、どうでも良いんですよ…』
驚く私に井上君は笑顔を向けて言った。
総一郎
『誰だって1番大事なのは自分です…。でもね…天野さん…俺は知ってるんですよ…。自分以外の人達の為に命を、捨てて戦った人を…俺がこの世で1番尊敬し…そして…俺が誰よりも憧れを抱きそして…』
一旦、言葉を切り深呼吸をして言った。
総一郎
『そんな強くて優しかった俺の親父…井上修司になりたかった…』
総一郎
『どんなに苦しくても…どんなに悲しくても泣き言一つ、言わずに何時も笑顔を絶やさない…』
総一郎
『そんな…父の様な人に何時か、なりたいと思っていた…』
井上君は微かに体を震わせて居る。
顔は笑顔のままだけど…今、井上君は心で泣いているのが何故か手に取る様に分かる。
総一郎
『父さんと同じ様に自分と同じ位、大事な人達が何時までも笑って暮らせる様に…この命を掛けてでも、この世界を守りたいから…だから…俺は!俺は!』
晶
『もう良い!』
堪らず私は井上君を抱き寄せ言った。
晶
『貴方が…好き好んで!戦闘員や怪人を…。人の命を!奪って来た訳じゃ無いのは分かる!』
ビクン!っと、井上君の肩が奮えた。
晶
『例え…貴方が自分自身を許せないと、思っても良い…それは貴方の考えだから私は、それを否定したりしない…』
この人は、ずっと自分なんて死ねば良いと思って戦ってたのね…。
だから、折れた腕を平気で、敵に叩き付ける様な馬鹿な真似を…。
晶
『でもね…井上君…貴方は分かってない…』
此処から総一郎視点に、変わります。
総一郎
『何が分かってないんですか?』
俺の問いに、天野さんは俺を抱きしめたまま言った。
晶
『貴方は自分が死んだ時本当に誰も悲しまないと本気で思っているの?』
総一郎
『えっ?』
訳が分からず、黙り込む俺に天野さんは俺の予想を、上回る様な事を呟く様に言った。
晶
『一之瀬さん、田中君、河野先輩、香澄さん…。マスター、亮子さん…。山村さんに勿論、私も…少なくても貴方が死んだら、悲しむ人間が8人は居るのよ?』
その言葉に、ハンマーで頭を叩かれた様な衝撃を受けた。
黙り込む俺に天野さんは俺を抱きしめたまま言葉を続ける。
晶
『貴方の気持ちが分かるなんて軽々しく言うつもりは無いし私の気持ちを貴方に押し付けるつもりは更々無い…それでも…それでも…』
晶
『死んでも良いなんて…言わないで…思わないで欲しい…。確かに貴方は人の命を奪った…それは覆る事の無い真実…』
晶
『でもね…貴方の考えは間違ってる!罪悪感から逃げてるだけよ!』
総一郎
『っ!』
図星だった…天野さんの言葉が…。
晶
『貴方は生きなきゃならないの…。死んで貴方の罪が償える程、軽いものじゃ無いでしょ…』
ナイフの様な天野さんの言葉に胸を切り裂かれた時の様な痛みを感じる。
晶
『貴方が殺して来た人達の分、生きて守れば良いじゃない…。星の数程、殺して来たなら、それと同じ数の人達を守れば、良いじゃない…』
天野さんは真剣な表情を浮かべたまま言葉を続ける。
晶
『貴方が自分の悲しみと苦しみ、罪悪感に押し潰されそうになったら私が支える…』
そう言い一旦、天野さんは口ごもる。
しかし…。直ぐに言葉を続ける。
晶
『支えてあげるから…。貴方の悲しみや苦しみを少しでも良い…和らげたいから…』
総一郎
『天野さん…俺は…』
晶
『お願い…。もっと私を頼って欲しい…私なんかじゃ余り貴方の力には…ううん…。殆ど力には、なれないかも知れない…でも…。貴方は一人じゃないよ…』
天野さんの言葉は、俺が自ら化したルールを…。たやすく破壊した。
総一郎
『お…俺は…俺は…』
何とか泣きそうに、なるのを堪えた。
他人に涙をそれも好きな人に、見せるなんて俺のプライドが…。
しかし…天野さんは俺の気持ちを読んでいたのかはっきりと言った。
晶
『我慢しないで…泣いて良いから…泣く事は格好悪い事じゃない…絶対に笑ったりなんか、しないから…。無理して自分の心を偽らないで…』
その言葉に俺は泣き出した。
母さんが死んだ時も父さんが死んだ日も泣かなかった俺が…。
天野さんの言葉が本当に嬉しくて泣いた。
今まで、堪えて来た涙を悲しみを苦しみを、天野さんに、ぶつけてしまった。
どうしようも無い愚痴を聞かされて居る筈なのに天野さんは穏やかな笑顔のまま俺の話しを聞いてくれた。
此処から晶視点に変わります。
泣き叫ぶ井上君に益々、愛しさが込み上げて来て私は戸惑う。
きっと井上君じゃなかったら私は幻滅して居たと断言出来る。
井上君は、強いんじゃない…。
ただ…。人に甘える事が苦手な不器用な…生き方しか出来ない強くあろうとする人なのだと、私は気付いた…。
強くならなければ生きていけなかった…。
そうしなければ…きっとこの人は、壊れて居たと思う…。
井上君の名誉の為にも、この事は一生他人に語るつもりは無い…。
漸く泣き止んだ井上君が罰の悪そうな声を出して言った。
総一郎
『ごめんね…天野さん…はは…格好悪いなぁ…。俺は…』
苦笑しながら、言う井上君に私は、はっきりと、否定した。
晶
『そんな事無い…。私にとって貴方は世界で一番恰好良い人だもの…』
総一郎
『天野さん…ありがとうございます…』
井上君は優しい微笑みを向ける。
私は井上君に、ある事を頼もうと思い緊張しながら問う。
晶
『あのね…井上君…』
総一郎
『何ですか?』
晶
『井上君の事をね…その何て言うか…』
此処から総一郎視点に、変わります。
天野さんは何故か珍しく戸惑った様な表情を見せしどろもどろに、言葉を続ける。
晶
『あ…あのね…井上君の事…その…。なっ名前で呼んで良い?』
突然の天野さんの言葉に固まり沈黙。
沈黙した俺に天野さんは慌てた様に言った。
晶
『あっ…嫌だったら…』
俺は間髪入れずに…。
総一郎
『構いませんよ…』
晶
『えっ?』
総一郎
『良いですよ…。名前で呼んでも…』
晶
『本当?本当に呼んでも良いの?』
何故か、慌てた様に言う天野さんに、笑いながら承諾する。
総一郎
『ええ…』
僕が頷くと、天野さんは凄く嬉しそうな表情を、見せて…。
晶
『総一郎君…』
っと呟く様に、言われた瞬間、俺は顔が熱くなった…。
うわぁ…ヤバイ…。ただ自分の名前を、呼ばれただけの事なのに…。
好きな人に、名前で呼ばれる事が…こんなに嬉しいなんてな…。
だから…。俺は躊躇いも無く言った。
総一郎
『何ですか?晶さん…』
晶
『ふぇっ!』
そう言った瞬間、奇妙な声を上げ晶さんは点火の音が、聞こえてきそうな程、一瞬で顔を真っ赤に染めた。
晶
『うぅぅ〜。いきなりは卑怯だよ…』
ポカポカと俺の胸を叩く晶さん。
何だか、バカップルぽい気がするな…。
ひとしきり胸を、叩いた晶さんが…。
晶
『あのね…総一郎君の事を聞いても良いかな?』
総一郎
『ええ…出来るだけ答えますよ?』
此処から会話のみの状態になります。
晶
『総一郎君…もしかして左利き?』
総一郎
『ええ…そうですけど、右も、同じ様に使えますよ…利き腕を怪我した時の為に利き腕じゃない方の腕も鍛えてます…』
晶
『血液型は?』
総一郎
『ええ〜と確かAB型だった筈…』
晶
『私もAB型なの…』
総一郎
『へぇぇぇ〜そうなんですか?』
晶
『じゃあ…誕生日は?』
総一郎
『うっ!言わなきゃ駄目ですか?駄目ですよね…その…笑わないで下さいね?』
晶
『笑ったりしないわ…』
総一郎
『その…。12月24日なんですよ…』
晶
『クリスマス・イヴの日なの?』
総一郎
『ええ…』
晶
『私は9月24日よ』
総一郎
『そうなんですか?ってもうすぐ、じゃないですか!』
晶
『総一郎君は、どうして毎日、長袖なの?なんとなく理由は分かるけど』
総一郎
『ええ…。御察知の様に俺の身体は傷だらけですからね…隠さないとシャドウブレードだとバレてしまうし…正直…見たら引きますよ?』
晶
『そんな事、無いわ…。見せて?』
総一郎
『えっ?いやいや!止めた方が良いですよ?自分でも思わず目を背けたくなる様な傷ですし…』
晶
『良いから…見せなさい総一郎君!』
総一郎
『うわぁ!ちょ!ちょっと!ちょっと!タンマ!晶さん!自分で脱ぎますから!』
晶
『早く…』
総一郎
『うぅ〜。何故、こんな事に、なってしまったんだろうか?』
晶
『っ!』
総一郎
『だから言ったじゃないですか…。引きますってこの傷は…』
晶
『確かに驚か無かったと言えば嘘になるけど…。その傷一つ一つは貴方が他人の為に、悪い人達と戦って出来た傷でしょ?引いたりしないわ…』
総一郎
『いや…明らかに気持ち悪いだろ?こんな傷…』
晶
『ううん…。気持ち悪くなんか無いよ…。だって優しさって目では見えないけど、貴方の傷の一つ一つが私には貴方の優しさの証に見えるから…』
総一郎
『っ!』
晶
『だって…。この傷も…火傷の後も切り傷も…。その全てが他の人の替わりに貴方が受けた傷でしょう?』
総一郎
『そんな風に、考えた事すら無かった…優しさの証ですか…』
晶
『そう…貴方の優しさの証よ…だから気持ち悪いなんて思わないわ…』
総一郎
『晶さん…』
此処から総一郎視点に、変わります。
総一郎
『全く…どうして晶さんはそんなに、優しいんですか?』
晶
『私は、そんなに優しくないわ…。ただ…当たり前の事を言っただけよ?それに優しいのは総一郎君だよ…』
俺の言葉を晶さんは首を振り否定した。
晶
『貴方は、打算とか…。そう言うのを抜きにして当たり前の事を当たり前の様に出来る人だもの…きっと本当に優しい人は貴方みたいな人だと私は思う…』
穏やかに言う晶さんに、俺は見惚れてしまった。
総一郎
『晶さん…君を必ず守り抜くから…だから…俺と一緒に、戦ってくれないか?』
無茶な事を言ってるのは分かっている。
普通なら好きな人を殺し合いの戦いに、巻き込む事は可笑しい…。
晶
『例え…貴方が駄目だと言っても何処までも着いて行くわ…。私は、ただ守られている御姫様じゃ嫌…貴方と共に苦難の道を歩く…。貴方に危害を加える全ての事柄を切り裂く刃になる…だから…傍に居て?』
その言葉は、彼女なりの決意と覚悟、そして誓いなのだろう…。
ならば…。彼女の為に、新たな決意と覚悟を彼女に誓おう…。
総一郎
『晶さん…君に誓うよ…必ず君を守り抜くと例えこの命が…』
尽きようと…。っと言う前に…
晶
『駄目よ…。そんなの…私の為に死ぬのは駄目!私の事を、思ってくれるなら…例え泥水を啜ってでも生きて!貴方自身の為にも、そして…貴方を思ってくれる全ての人の為にも…』
総一郎
『ごめん…そうですね…俺は…俺は一人じゃ無いんだ。そんな事すら気付かなかった…全然回りが見えて無かった…』
そうだよ…晶さんの言う通りだ…。
俺は一人じゃない…一人なんかじゃないんだ…。
総一郎
『皆の為にも、何よりも晶さん…君の為にも必ず生きて守り抜く…奴らの好きにはさせない…必ず奴らの…ゼノンの野望を打ち砕く!』
此処から晶視点に変わります。
総一郎君は穏やかに…。しかし、はっきりと私に言った。
総一郎君は普段、笑顔のままだから、殆どの人が知らないけど総一郎君は本人は気付いて無いけど端正な顔を、してるから真剣な表情をすると凄く恰好良い。
ただ…目つきが鋭いから素の表情のままだと近寄りがたいらしいけど…。
晶
『でも…。総一郎君ってシャドウブレードの時と普段の貴方と全然態度が違うみたいだけど…どうして?』
総一郎
『ああ〜。確かに、そうですね…普段の僕は…。言い方が悪いかも、知れないけど…演技をしてるかも知れませんね…』
苦笑しながら言う総一郎君に驚きながらも、心の何処かで、引っ掛かって居た事が理解出来た。
この人の何時もの笑顔が悲しそうに見えるのは、笑顔を作って居るからだと…。
総一郎
『心底、笑った事が余り無いんですよ…』
そう言った総一郎君は、やっぱり悲しそうな笑顔をしていた…。
総一郎
『でもね…。晶さんの前だと自然に笑えるみたいなんですよ…』
総一郎君は、そう言うと珍しく照れた様な微笑みを見せた。
晶
『そう…』
でも…。それは私も同じだ…。
総一郎君の前だと自然と笑顔になれるから…。
尤もそんな事は口が裂けても言えないけど…。
その後、私と総一郎君は一応…その…恋人同士になったんだけど…。
学校とか、他の人が居る時は苗字で呼ぶ事になってしまい…ちょっと悲しくなった。
私としては堂々と総一郎君とは恋人同士です!と言いたいけど…。
悪の秘密結社は世界中、至る所に居るらしく…。
私だけじゃなく私の家族や友人まで危険に曝されてしまうのを防ぐ為には私と総一郎君は恋人同士とは言わない方が良いと言われ私は拗ねた。
どうやら私は総一郎君の事になると何時もの冷静さを失ってしまうみたいね…。
頭では総一郎君の言ってる事は間違いじゃないし正しい事だと分かってるのに…。
感情が着いていかない…一度でも好きな人に名前で呼ばれた嬉しさを知ってしまったから…。
なのに…。他人行儀な、呼び方をされては悲しいし凄く嫌だ…。
総一郎君を、困らせたく無いのに…。
恋人を作ったからと言って変わらないと思ってたのに私は変わってしまった…。
総一郎君と出会って私は良い意味で、変わったと思う…。
知らなかった…。私って結構…甘えん坊なんだ。でも…それは、きっと…この人を心の底から信用しているからだと、自己分析は出来る。
私は何とか総一郎君から離れる…。
本当は、何時までも触れ合って居たいけど…。
総一郎君だけじゃなく…私まで変な気分になりそうだから…。
正直に言うと総一郎君と一緒に、その…ね?
お願いだから察して…。恥ずかし過ぎるから!
でも…。それは分別ある高校生としては駄目だしこの小説は健全な物語だからね?
余り際どいのは駄目だから…。
ああ…。自分でも、何を言ってるのか分からなくなってる…。
晶
『あっ…。もう…こんな時間…ゴメンね…。私…そろそろ…』
時計を見ると午後7時を回っていた。
総一郎
『ああ…。もう…こんな時間ですか…家まで送ります…』
晶
『えっ?でも…』
迷惑なんじゃと言う前に総一郎君は真剣な表情をして言った。
総一郎
『晶さんに何か遭ったら俺が嫌なんだ…。だから送らせて?それと…』
一瞬、口ごもり直ぐに、言葉を続ける。
総一郎
『これは、ちゃんと肌身離さずに何時でも持っておいて下さい…。奴らに対抗出来る武器は、コレだけですから…』
ポケットから紫色の水晶の着いた篭手の様な物を取り出し私に手渡した。
晶
『うん…分かった…』
私は、頷き紫色の水晶をポケットに入れた。
総一郎
『それと…すみませんが明日、何か用事…ありますか?』
えっ?何?もしかして…デートのお誘い?
内心、ドキドキしながら何時もの無表情で、私は言った…。
晶
『何も無いよ…』
総一郎
『いえ…実は亜依さんに晶さんも連れてくる様にと…あの?晶さん?聞いてます?』
正直、この人を本気で、一発殴りたくなった…。
グーで!これでもか!と言わんばかりに!
総一郎
『あの?晶さん?何で、笑顔で拳を、血管浮く程握り締めてるんですか?あの…晶さん?』
コノヒト…、ナグッテモイイデスカ?
いけない…思わず何処かの外人さんばりの片言になってしまった…。
晶
『総一郎君…貴方は一度恋愛小説を熟読するか…若しくは一度…』
晶
『鏡に…額をおもいっきり!打つけたら?きっとスッキリすると思うわ…この鈍感…』
此処から総一郎視点に、変わります。
この日、生まれて初めて人の笑顔に、かつて無い戦慄を感じました…。
ってか!普通!満面の、笑顔で鏡に額を打つけたら?とか言いますか?
晶さんは、それはそれは素敵な笑顔で言ってくれましたよ!
始終、笑顔のままで居るのに怖いです!
ええ!とても!怖いですとも…ハハハハハ!
しかし…何故、恋愛小説を読めと言ったのか?
分かりません…。ただ… それを口に出したら俺の人生は終わると、何故か何の根拠も無いのに…。
そんな考えが頭を過ぎりました…。
その後、晶さんと俺は、始終、無言で歩き続けて晶さんの家の、近くまで行って俺は、このまま、晶さんを不機嫌なままにさせては、駄目だと思い言った…。
総一郎
『晶さん…。もうすぐ…貴女の誕生日ですよね?だから…その…その日、俺に付き合ってくれませんか?』
その言葉を、聞いた後の晶さんは、さっきまでの不機嫌そうな表情から、鼻唄でも歌いながらスキップするしそうな程に、嬉しそうな表情を、して言った。
晶
『うん…』
っと頷き上機嫌で歩いて行く。
不機嫌が治って良かったと、思いつつ俺は、ある言葉を思い出した。
『女心と秋の空』っと…確か意味は秋の空の様に女の心は、変わりやすいだったかな?
嬉しそうにする晶さんを抱きしめたい衝動に駆られるが無理矢理その感情を抑える…。
この人を守ろう…いや…俺が、この人を守りたいんだ…。
俺なんかの為に死なないで欲しいと言ってくれたこの人を…。
誰よりも何よりも大切な人である貴女を…。
新たな決意と覚悟を心に誓い晶さんと共に生きて行こう…。
次回予告の前にゼクロスメンバーの本名及びプロフィールを紹介します。それでは又…。