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第2話・不思議な人。

晶視点で話が進みます。

何時もの様に朝が来る。


私は低血圧では無いので直ぐに頭が冴えて来る。


私は、ベットから出ると壁に掛けてある姿鏡を、見るとどんな寝方だったのか?


髪が殆ど左に寄ってしまって居て私は手櫛で銀色の髪を直そうと試みた。


しかし殆ど直らない。


仕方なく私はシャワーを浴びる為部屋を出た。


私の両親は2人共、髪が黒く何故自分の髪が銀色なのか疑問だった。


それは私のお祖母さんに関係がある。


どうやら、この髪はドイツ人のお祖母さんの遺伝らしい。


小さい頃はこの髪の所為で嫌な思いもしたが今は気にいっている。


私はパジャマを脱ぎバスルームへ。


シャワーの温度を25℃に設定し蛇口を捻る。


温いけど…。別に気にしない。取りあえず、頭を濡らすと私は外へ。


そこで私はタオルを忘れたのに気付いた。


私は、濡れたまま部屋に戻るとタンスからタオルと下着を取り出した。


濡れた髪をタオルで拭き水気を取ると私は序でに下着も着替える。


壁に、掛けてある制服に手を伸ばした。


正直、余り学校は好きでは無い…。


私は、人付き合いが苦手なのだ…。


でも…あの人の御蔭で、少しは人と会話が出来る様になったし少ないが、友達も出来た。


とても感謝して居る。


そんな事を、考えて居ると一階から…。


???

『晶〜。早く下におりといで〜』


っと、母さんの声が聞こえ私は慌てて制服に着替えると、部屋を出て階段を下り一階へ…。


既に、父さんは出ており母さんだけだ…。


『おはよう』


っとだけ言う私に母さんは苦笑いをして居る。


晶の母

『おはよう。早くしないと遅刻するわよ』


私は、冷蔵庫から牛乳を取り出しラッパ飲みして居ると母さんが、突然、言った。


晶の母

『この前、家に来た井上君は元気?』


っと言われて私は危うく噎せそうになった。


そんな私を見て、母さんは意地の悪い笑みを浮かべて居る。


私は引きつりそうな顔を必死に押さえながら言った。


『さあ?多分、元気なんじゃないかな?』


平静を、装いながら言う私に母さんは、ニヤニヤ笑いながら言った。


晶の母

『そう…』


っとだけ言ったので私は疑問に感じ母に問う。


『突然どうしたの?』


っと聞く私を見て母さんは素晴らしい笑顔を向けながら朗らかに言った。


晶の母

『晶ちゃん…。貴女…。井上君の事が好きでしょう?』


そう言われて、私は顔が熱くなって居るのを自覚したが無理矢理、押さえ込み言った。


『別に…』


っとだけ言うとこれ以上話して居るとボロが出そうなので私は素早く鞄を持ち母にこれ以上、からかわれる前に言った。


『行って来ます』


そう言って家を出た。


雲一つ無く、澄み切った青い空。


家の塀に猫が居て欠伸をして居る。


ゆっくりと、歩きながら私は、それらを眺め平和そのものだなと思う。


でも…。この平和はあの人が、居るから保たれて居ると思う。


彼が居なくなってしまったら、この世界はゼノンによって破壊されてしまうだろう。


彼は今、どうして居るんだろうか?


一人暮らしだと、何かと大変だと思う。


とても、心配だ…。


???

『おはよう!天野さん』


っと声をかけられ私は、振り向いて言った。


『おはよう』


っと言うと私の数少ない友達の一人である一之瀬深雪さんが珍しく徒歩で通学して居る。


『珍しいわね…。貴女が徒歩通学なんて…』


そう言った。すると一之瀬さんはこう言った。


深雪

『実は運転手の山村さんが、ギックリ腰になっちゃってね…』


っと、言い苦笑いを浮かべて彼女は言った。


彼女は、世界でも有数の資産家のお嬢様で、彼の幼馴染みでもある。


深雪

『そう言えば今日、テストの順位発表があるみたいだけど天野さんは興味なさそうね…』


『別に、テストの点数が悪いからって死ぬ訳じゃないし…。まあ…補習で休みが潰されるのは嫌だわ…』


深雪

『そうね…でも、総一郎はヤバそうね…。アイツいかにも、勉強してなさそうだもん…』


まあ…。彼の場合は勉強をする余裕さえ無さそうだけど…。


『さあ…。やってるんじゃない?』


深雪

『それにしても…。シャドウ・ブレードて、格好いいわよね。総一郎と、違って…』


『そう?』


深雪

『ええ。だって誰かの為に戦うなんて簡単に出来ないでしょ?』


なるほど…確かに、その通りだろう…。


でも、彼とシャドウブレードが同一人物だと知ったら驚くわね…。


『きっと、貴女が想像して居る様な人では無いと思うわ…』


深雪

『えっ?』


『何処にでも居る普通の人だと思うわ…』


深雪

『そうかな?』


『多分ね…。それよりも早く行かないと、学校に遅刻するわ…』


深雪

『そうね』


そう言うと、私と一之瀬さんは、学校に向かって走り出した。


何とか、先生が来る前に席に着いた。


でも…。井上君は、まだ来て居ない。


彼は、強いし大丈夫だと思うけど心配だ…。


私は、どうも落ち着かず言った。


『先生。ちょっと気分が悪いので保健室に行って来ます』


そう言うと、私は教室を出て人の居ない所に行くと急に黒い影が塀を乗り越えて来た。


私は壁に凭れかかりながら言った。


『随分、御早い登校ね?井上君』


何故、彼が遅れて来たのか位、分かって居るくせに…。


私は自己嫌悪に陥ったが彼は、気にして居ないのか?


総一郎

『おはよう。天野さん』


シャドウ・ブレードの、まま挨拶する。


『他の人に、バレると、マズイんでしょ?見張っててあげるから…。元に戻ったら?』


そう言うと彼は…。


総一郎

『封身』


っと叫ぶと彼は元の姿に戻った。


シャドウ・ブレードの時と井上総一郎の時とが、余りにも印象が違う。


普段の彼は甘い物とゲームが、好きな何処にでも居そうな普通の高校生。


でも…。シャドウ・ブレードの時は卓越した頭脳と運動能力で、あらゆるピンチを乗り越えてしまう。


だから私も彼がシャドウブレードである事を知った時、とても驚いた。


でも、私は同時に納得してしまった。


彼は、自分にして貰った事は最大限の努力をして人に返すけど自分がした事に対して御礼をしようと、すると必ず断る。


彼は超が付く程のお人好しだから。


総一郎

『天野さん。僕の顔に何か付いてる?』


『別に…』


そう言うと私は彼に背を向けた。


晶の母

『晶ちゃん…貴女井上君の事が好きでしょう?』


私は朝に、母さんが突然言った言葉が過ぎり気恥ずかしくなった。


顔が熱くなっているから赤面していると思う。


赤面しているのを彼には見られたくない。


だから、私は殆ど走って居るのと変わらない速度で歩いて行く。


心臓が高鳴るが多分これは早歩きの所為だけでは無いと思う…。


何故なら私は…。


そこに、考えが行き着いた時、私は益々頭に血が昇った。


私は、密かに深呼吸して落ち着きを取り戻した。


私が、教室に戻ると少しして彼が、教室に入って来た。


総一郎

『おはよう!』


???

『たく!相変わらず重役出勤だな〜』


深雪

『全く…。どうせ、夜遅くまでゲームでもしてたんでしょ?』


田中君と、一之瀬さんに突っ込まれて彼は苦笑いしながら言った。


総一郎

『あのね〜。何時も何時も、ゲームばかりしてないって…』


彼を見つめて私は知らず知らずの内に笑っていたみたいで彼にジト目で、こう言われた。


総一郎

『天野さん…何、笑ってるの?』


『何の事かしら?』


総一郎

『いや…。笑っていただろ?』


『笑ってないわよ』


っと言うと彼は未だ納得してなさそうだ。


深雪

『総一郎と天野さんって仲が良いわね…』


隆司

『うん。確かに仲が良いよな〜』


っと言われて私は内心、嬉しかったものの素直になれずに言った。


『そんな事無いわ…』


総一郎

『………』


っと彼は真剣な顔をして黙り込む。


総一郎

『僕は、天野さんの事が好きだよ』


っと言われて私は我が耳を疑い一之瀬さんも田中君も驚いた顔をして彼を見つめて居る。


すると途端に彼は笑う。


総一郎

『なんてね…』


深雪

『アンタね〜』


隆司

『オイオイ…。真剣な顔して冗談言うなよ』


っと笑って居たけど私は一之瀬さんが一瞬、ホッとした顔をしたのを見逃さなかった。


私の視線に、気付いたのだろう。


深雪

『天野さん?』


っと言われた私は慌てて視線をずらして言った。


『そろそろ授業が始まるわね…』


っと言いながら次の授業の準備をする。


深雪

『そうだね…。じゃあ私も〜』


っと言い自分の席へ。


田中君は私の前の席だし井上君は私の隣の席だ。


ガラ!っと、ドアの開く音がして先生が、入って来た。


教師

『井上君。後で職員室に来る様に…』


そう言われて彼は苦笑いを浮かべていた。


総一郎

『はああ〜。またか…』


っと彼は溜め息を吐いて居た。


彼にしてみれば理不尽な事だ。


ゼノンと命懸けで戦っても誰に褒められる訳でも無い。


『貴方は強いのね…』


私は、そう呟き彼を見つめる。


でも、彼は気付かず授業を受けて居る。


昼休みに、張り出されてあるテスト表を見ると、結構上位に、食い込んで居た。


総一郎

『相変わらず凄いんだね天野さんは…』


『別に…。大した事は、無いわよ。それよりも、赤点じゃなくて良かったわね…』


総一郎

『いや…。かなり危なかったんだけどね』


そう言うと井上君はやつれた顔をして居た。


『大分、絞られたみたいね…。井上君』


総一郎

『うん…』


そう言うと彼はハハハ。っと力無く笑って居た。


『井上君…。ちゃんと…寝てるの?』


総一郎

『いや…。昨日もゼノンが現れたからね…』


良く見ると目の下にクマが出来て居る。


『寝なさい…』


総一郎

『いや…。それは…』


『貴方が頑張るのは勝手だけど、貴方が倒れたら一体、誰が、この世界を守るの?』


そう言う私を見て井上君は急に笑い出した。


『何、笑ってるの?』


総一郎

『いや…。天野さんて…優しいんだね…』


突然、言われ私は不覚にも赤面した。


『なっ!何を言うの』


っと言うと井上君は益々笑い出した。


笑いっぱなしの彼を睨むと、彼は真剣な顔をして言った。


総一郎

『心配してくれて…有難う…』


『別に…』


総一郎

『それじゃあ…。少しだけ寝て来るよ』


そう言うと、彼は屋上の方へ歩いて行く。


私は御腹が空いて居たので購買に行くとオバちゃんに言った。


『カレーパンとクリームパン二つに、カツサンド一つ下さい』


オバちゃん

『あいよ』


そう言ってオバちゃんはパンを袋に入れ私はお金を渡して袋を受け取る。


私は、井上君の後を追い屋上に上がった。


屋上の鍵は壊れていて、誰でも入れる。


でも殆ど誰も来ない。


辺りを見渡すと居ないので私は上かな?っと思いドアの近くの梯子を昇ると彼は既に爆睡中。


私は彼を起こさない様に近付いた。


でも彼は誰かが近付くと起きるのに彼は目を覚まさない。


私は彼の寝顔を見つめ訳も分からず赤面した。


胸がドキドキして苦しいのに嫌じゃない。


私は、袋からカレーパンとカツサンドを取り出し食べると、残りのパンを袋ごと彼の横に、置くと梯子を下り屋上を後にした。


私が教室に戻ると田中君が言った。


隆司

『あれ?天野さん。井上は?』


『さあ?何処かに居るんじゃない?』


そう言って私は自分の席へ向かう。


まあ、この分だとゼノンの奴等は現れはしないだろうけど…。


そう思って居た矢先の事学校の近くの山で爆発音が響いた。


クラスの皆は驚き慌てて我先にと教室から、飛び出して行った。


また…。彼は戦いに行ってしまうのだろう。


彼に、とって大切な人の為に…。



まだまだ、下手くそですがこれからも宜しく、お願いします。

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