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第8話・決意と問い詰め。

漸く元の世界へ帰って来た総一郎に晶は、遊園地での質問を聞く為、総一郎に、問い詰める。

今回は、視点が、コロコロ変わるので読みにくいかも知れません。


僕は漸く元の世界に戻り家の中で一息吐いた。


やっぱり自分の家が一番落ち着く。


携帯の電池が切れそうになっており慌てて充電しつつ冷蔵庫の中を、確認して傷んでいる物をゴミ袋に突っ込み時計を見ると朝5時過ぎ。


寝たら絶対起きれそうに無いな…。


っと、思いつつ僕は服を脱ぎパジャマに、着替え布団の中へ。


疲れて居たのか?直ぐに眠たくなり僕は、眠りに落ちた。


此処から晶視点に変わります。


あの日、私は井上君と、一緒に遊園地で、遊んで何故戦うのか?


っと、聞いたけどゼノンが現れた所為で中途半端な所で彼は戦いに行ってしまった。


その後、彼は戻って来なかった。


彼が、ゼノンに負ける事は、無いと思うけど全く音沙汰が無いなのは何故なのだろう?


今日で、一週間も井上君と顔を合わせて居ない。


今、時刻は朝の6時過ぎで私は二度寝する気にはなれず布団から出て朝の準備に取り掛かる。


彼に会ったら、あの時の質問の答えを知りたい。


今日は珍しく寝癖が余りついて居ないので、私は櫛で髪を整え制服に袖を通して時計を見ると6時30分で、まだまだ時間が余っている。


仕方なく、私は推理小説を読み始める。


此処から総一郎視点に、変わります。


携帯のアラームで目を覚ました僕は携帯の時計を見るとメールと着信と留守電が入ってあった。


まず、着信履歴を見ると一日、置きに一之瀬さんから電話が掛かって来ていた様だ。


次にメールを見ると田中から、この前の遊園地での事が送られてあった。


最後に、留守電を聞くと河野先輩の声が、吹き込まれてあり内容は遊園地での事だった。


時刻は朝の7時5分。


僕は、風呂に水を溜めつつ朝食の準備と、学校に行く準備を始めた。


牛乳と、コーンフレークを取り出し風呂場に行くと、十分に水が溜まっていたので、沸かし始め僕はテレビをつける。


テレビでは天気予報が映し出されてあった。


テレビを見ながらコーンフレークを口の中に掻き込み服を脱ぐ。


ゼノンとの戦いで、僕の全身は傷だらけだ。


こんな傷、格好悪くて、誰にも見せられない。


この傷の、お陰で水泳の授業に出られないし夏でも長袖を着なきゃならないし暑くて死にそうだ。


未だ風呂が沸くまで時間がある。


そこで何時もの日課である筋トレを始めた。


腕立て、300回・腹筋500回・スクワットを200回。


更に柔軟をしてタップリと汗を、かき僕は風呂場へ。


此処から晶視点に変わります。


私は殆ど小説に集中出来なかった。


時計を、見ると未だ7時30分位で私は、自分の部屋を出て一階へ。


すると、母さんが朝食の準備をして居た。


『おはよう…』


っと挨拶すると母が私に言った。


晶の母

『おはよう。晶ちゃん…悪いんだけどお父さんを起こしてくれる?』


そう言いながら母は忙しなく動いて居る。


私は二階へ戻り父の部屋へ入り父を起こす。


しかし、なかなか目を覚まさない父に私は力ずくで布団を剥がして起こし私は一階へ。


既に朝食の準備が整って居たのでイスに座り父を待つ。


少しすると父が欠伸を、しながらリビングに顔を出し朝食を取ると私は、二人に言った。


『行って来ます』


っとだけ言うと、家を出て学校に向かった。


でも、正直に言うと学校に行っても何故か、味気無く感じる。


辺りの景色もまるでモノクロみたいに感じる。


私は溜め息を漏らし足取りが重たくて仕方ない。


体調は、至って健康なのに気分が悪い。


私は、井上君は何をして居るんだろう?っと考えた。


そんな事を、考えて居ると突然、穏やかな気配を感じ私は振り向くと井上君が居た。


此処から、総一郎視点に変わります。


僕は風呂に入り戸締まりとガスの元栓をチェックすると家を出て、学校へ向かった。


通学途中に、天野さんを見つけて僕は声をかけようと、すると天野さんが振り向いた。


此処から晶視点に変わります。


私は必死に動揺を隠しつつも…。


『おはよう…』


っと挨拶する。


一週間位しか、会わなかった筈なのに私は、酷く懐かしく感じ胸が苦しくなる。


でも会えて嬉しいと思い私はそんな事を思う自分に戸惑う。


此処から総一郎視点に、変わります。


天野さんはジッ!と僕の目を見ている。


僕は、何故か胸が苦しくなり目を逸らしたくなったが、何とか堪えて笑いながら…。


総一郎

『おはよう』


っと声をかけるのが精一杯だった。


此処から晶視点に変わります。


久しぶりに見た彼の笑顔は暖かくて穏やかで正直この笑顔は反則に近い。


彼は気付いて居ないだろうけど…。


私は顔が熱くなり慌てて井上君から目を逸らして言った。


『そう言えば、もうすぐ文化祭で何をするのか?今日で、決まるらしいわよ…』


此処から総一郎視点に、変わります。


天野さんは、前を向いたままそう言いつつ歩いて行くので、僕は慌てて、彼女の後を追って隣りに行く。


総一郎

『そうなんだ…何になるんだろうね?』


此処から晶視点に変わります。


っと、井上君が言い私は言った。


『さあ?でも候補は何個か出てたみたいだから…その中から、選ばれるんじゃない?』


此処から総一郎視点に、変わります。


そう言いながら天野さんは、微かに笑った様に、思う。


総一郎

『まあ…。何になるにしろ楽しい文化祭に、なったらそれで良いか…』


此処から晶視点に変わります。


井上君は笑ってそう呟き私の隣りを歩く。


その後、世間話をしながら私と井上君は、学校へ向かった。


此処から総一郎視点に、変わります。


正門を、くぐり下駄箱に行く途中、田中に出会った。


隆司

『この前、遊園地に行った時に現れた変な奴等は一体、何者なんだろ…』


っと、田中は珍しく真剣な顔をして呟く。


総一郎

『さあな…』


っとだけ言うと僕は本当の事を言う気には、なれずゼノンの話題を逸す為に、田中に言った。


総一郎

『それより、文化祭楽しみだな…』


此処から晶視点に変わります。


隆司

『そうだな〜。取りあえず、コスプレ…』


っと、何か言いかけたのを聞いた井上君は、田中君の頭を叩いて…。


総一郎

『くだらない事を…言うな!』


っと呟く様に言い田中君を睨む。


隆司

『痛いな〜。井上だって知ってるだろ?我が高の文化祭の出店で得た収入はそのクラスで、山分けして遊べる事…』


此処から総一郎視点に、変わります。


そう…。青嵐学院高校の文化祭では出店した場合その費用は全て実費だからお金を、お客さんから取る事が出来る。


去年の文化祭は、田中の案によりコスプレ喫茶になったんだけど…。


総一郎

『お前…。去年の、文化祭での事を、忘れたとは言わせないぞ!』


此処から晶視点に変わります。


井上君が珍しく怒った顔をして居る。


隆司

『いや…。まさかあんなに、人が入るなんて思わなかったし…』


っと呟く様に言う田中君を見て井上君は溜め息を吐くと言った。


総一郎

『一之瀬さんにはファン・クラブが、あるのを知ってるだろ?』


此処から総一郎視点に、変わります。


一之瀬さんは、男女問わず人気があるから一之瀬さんがコスプレするって聞いてそれを見たさにかなりの人が来たのだ。


隆司

『まあ…それだけじゃないみたいだけどね…』


っと田中が呟く様に言ったが、僕は去年の文化祭の事を思い出して居た為聞こえなかった。


???

『2年B組の井上、総一郎君…。2年B組の井上総一郎君…。至急職員室まで来なさい…』


此処から晶視点に変わります。


あの声は校長の声?井上君は、大きな溜め息を吐くと言った。


総一郎

『ちょっと行って来る』


そう言うと井上君は職員室へと向かって行く。


隆司

『実は此所だけの話しなんだけどね…井上の作った料理が、美味くて、それで人が来たんだよ…。まあ…。一之瀬さん効果も多少はあったかも知れないけどね…』


隆司

『そうそう言うの忘れてたんだけど、井上にもファン・クラブがあるんだよね…。でも…。一之瀬さんって言う強力な幼馴染みが居るから皆、諦めてるんだよね…』


そう言い田中君はニヤリと笑うと、サッサと教室へと入って行った。


チャイムが鳴り私は慌てて教室へ駆け込んだ。


此処から総一郎視点に、変わります。


僕は職員室へと急ぎながら上手い言い訳を、思い付きこれで何とか、なるだろうと思った。


職員室に入ると担任の先生が僕に気付いた。


先生

『こっちに来い』


そう言われて僕は先生の所へ向かう。


先生

『まあ…。お前の事だから心配は、しないが休むなら休むで連絡はしなさい…。以上だ…。早く行かないと遅刻にするぞ』


そう言うと珍しく先生はそれ以上は、何も言わなかった。


僕は、職員室を出て2年B組の教室へ。


此処から深雪視点に変わります。


私は、ボンヤリと窓の外を眺めて居る。


あの日、総一郎と田中君と天野さんと、河野さんと一緒に遊園地に遊びに行き突然、現れた変な人達の所為でメチャクチャになり、私が総一郎を探しに行こうとすると…。


『ダメよ…。もしかしたら未だ、変な人達が居るかも知れないわ…』


そう言われて私は総一郎を探しに行けなかった。


仕方なく、私は一之瀬の力を利用して探させたけど見つけられない。


まるで最初から存在して無かったみたいに…。


田中君と天野さんが教室に入って来て、少しすると総一郎が教室に入って来たのが見えた。


此処から総一郎視点に、変わります。


総一郎

『おはよう!』


僕は、出来るだけ明るく挨拶すると…。


男子

『あっ!井上じゃん!』


女子

『おはよう!』


っと口々に挨拶され僕は帰って来たんだな…。


っと思った。


此処から晶視点に変わります。


井上君は、何時もの様に笑いながらクラスメートの人達に挨拶して居る。


チャイムが、鳴り担任の先生が入って来た。


その後、文化祭での出し物を決める為に皆、色々な案を出して居る。


井上君の方を見ると彼は眠たいのか?


時々、欠伸をして居る。


結局、コスプレ喫茶になり井上君は、ガックリと頭を下げて大きな溜め息を吐いた。


此処から総一郎視点に、変わります。


昼休みになり、僕は何時もの様に屋上へと、足を運ぶ。


弁当を作る余裕が無かったので今回は購買で買って来たクリームパンを、食べながら風に当たって居るとガチャリ!と音を立て扉が開き振り向くと天野さんが居た。


此処から晶視点に変わります。


昼休み…。私は井上君が居ない事に気付き教室を出ようとすると…。


深雪

『何処行くの?』


『お手洗い…』


そう言い私は教室を出て井上君を、探しに行く事にした。


多分、何時もの様に屋上に居る筈だと、思い私は屋上へ。


彼に聞きたい事も、あるし私は急いだ。


階段を駈け登り扉を開けると、井上君が、地面に座りながらパンを食べて居た。


私は息を整えて深呼吸を一つ…。


『井上君…。ちょっと、良い?』


此処から総一郎視点に、変わります。


っと声をかけられて僕は振り向き言った。


総一郎

『何?』


そう言うと、天野さんは躊躇う様な素振りを見せ珍しく口籠る。


此処から晶視点に変わります。


どう切り出せば、良いのか?私は悩んだ。


彼は訝しげな顔をしながら私の言葉を待つ。


『この前の遊園地での、質問の答えを聞いてないわ…。貴方は、言ったよね…。世界の平和の為に戦って居るんじゃない。って、あれは、どう言う意味?』


此処から総一郎視点に、変わります。


天野さんは、真剣な顔をして問い掛け来た。


総一郎

『俺にとって大切な人達を守る為に戦って居るんだ。別に、その事で感謝されたいなんて思った事無いし、気にする必要も無い』


此処から晶視点に変わります。


井上君は真剣な顔をして呟く様に言い私は釈然としない気持ちになり言った。


『何故貴方一人が苦しい思いをしなくちゃいけないの…他人は自分の事しか考えて居ないのに!』


此処から総一郎視点に、変わります。


天野さんは珍しく怒りの感情を表に出して居る。


僕は何故、彼女が怒って居るのか?


考えても分からず戸惑ってしまった。


僕は何故か分からなかったが、今まで誰にも言わなかった自分の本心を、天野さんに言った。


総一郎

『俺は、大切な人が傷ついたりするのを見るのはもう嫌なんだ…。大切な人を失う悲しみを味わうのは俺だけで良い…』


此処から晶視点に変わります。


井上君は悲しそうに笑い呟く様に言う。


私は、胸が痛み彼を抱き締めたいという衝動に、駆られた。


私は必死に、二転三転する気持ちを抑えた。


総一郎

『人は理由が居るんだ…生きる理由がね…』


彼はそう言い私は生きるのに理由が必要なのか?っと思いそう言おうとすると…。


総一郎

『お金の為…食べる為…誇りの為…。好きな人の為…。数え上げれば切りが無いけど俺の場合は、戦う事が生きる理由なんだ…』


私は唖然として彼の言葉を聞いた。


戦う事が生きる理由?


訳が分からない…。彼の言って居る事は明らかに変だ。


『戦う事が生きる理由?貴方…。一体…』


何を考えて居るの!そう言いかけた私の言葉を、遮り彼は言った。


総一郎

『俺は戦う事しか出来ないんだ…だから戦う…。それが、俺の生きる理由になって居るんだ…』


彼は穏やかな笑顔を見せ私は、何を言えば良いのか?分からなかった。


ガチャリと音を立て扉が開き振り向くと、一之瀬さんが立って居た。



余りシリアスじゃなかった様な気が…。

次回も、シリアスな話しを目指して、頑張ろうと思います。

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