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【第二号】

取材先の森で奇妙な鬼と出会い森を抜けたら異世界に居た。

これを聞いて全てを理解出来る人は居ないと思う、俺も含めて。


「お兄さん、大丈夫ですか?」


「大丈夫では……無いかもしれない」


辺りを見渡し状況を無理やり整理……とは行かない。

なんなんだここは、パラレルワールドなんて非科学的な事が起こるはずない。

ないはずだけど。


「とりあえず私のお家に来ませんか?」


目の前にいる獣耳少女と空に飛ぶドラゴンの説明がつかない、そもそ鬼と取材交渉した時点で気づくべきだった。

俺は何かが狂っている。

だが不幸中の幸いか言葉は日本語で通じる。


「すみません……ここはヨーロッパのどこですか?」


無駄なあがきと分かっているが探りを入れる。


「よーろっ……すみませんあまり地理に詳しくないので、ここはセントレア王国領内のカクテ草原ですよ」


どこのどこだって?

質問をしたはずなのに何一つ情報が得られない。

とりあえずここはヨーロッパでは無い様子。


「まさかお兄さん、放浪の方ですか?」


放浪?

確かに格好だけ見れば放浪と言えるが、その前に。


「君はどんな人なのかな、良ければ教えて下さい」


気が動転していて文が少しおかしいがまぁいい。

とりあえず第一異世界人について調べれば何かは分かる、今はとりあえず情報だ。


「私は狼族ウルフのシータです。今はお父さんに頼まれて狩りをして……逃げられた所です」


ウルフ……狼の類か。

今の言葉で認識差異が少しわかった気がする。

ウルフとは英語、だが他の言葉は日本語になっている所を見るとこの世界にも言語はある。

統一なのか元いた地球みたいに別になっているかは分からない。


「シータさん、あれはなんて言うんですか?」


指で指し示すのは目の前にある木。


「何か奇妙なものが見えるのですか?」


まぁたしかに日本でも木のことをなんて言うか聞く奴居ないけど。


「あれですよ、草の……立ってるやつです」


「あの木に何かあるのですか?」


肩透かしとはこの事か。

異世界に不安が残る。


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