佐敷上城 7
自然の風化で複雑な形を成した石が積み重なってる。
その中心に人の手で作られたであろう置物があった。
その置物はおばあちゃん家の仏壇にある線香に火を付
けた後、入れる箱みたいだった。下が小さく、上が面
積の広い台形のようなもので正面には何か模様描かれ
ていた。台形の中には水が満ち満ち溜まっている。看
板によるとここは拝所であるとのことだ。聖地を巡る
「東廻り」の拝所
の一つ。まだ詳しくは分からないが神様がいる所なの
だろうと手を合わせた。いや、いるんだ。自然の神様
がいるんだなと素直に思えた。そう思わされる神聖さ
と私をこの場所に受け入れてくれている懐の深さを感
じているので、なぜか「ありがとうございます」とお
礼を込めて目をつむる。台形の入れ物の前に二つほど
コンクリート片がある。そのコンクリート片の上で白
い小さな虫達が忙しなく働いてる。この虫たちも神様
なのかなと思っているとサワサワサワと葉こすれる音
で頭を上げる。音のする方に近寄ってみるとサトウキ
ビの畑があるようで薄い緑の葉が風で靡いて
いた。
さぁ、次は玉城城跡へ。
参考:「南城市 佐敷上城」 2024.06.27
https://www.city.nanjo.okinawa.jp/movie_library/movie_ja/1579046288/1579230334/