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1人旅〜記録〜  作者: みかん
佐敷上城(さしきういぐすく) と 玉城(たまぐすく)
5/13

佐敷上城 5

(グスク)跡の敷地に入ると右手に慰霊碑が目に入っ


た。戦いによりぐそー(死者の世界)に行った人達の御


霊を慰めている石。その前で祈りを捧げる。


その真後ろに元々女官たちのいた釜跡があった。


先に進むと碑石とコンクリートで固められた階段があ


る。碑石には「月代宮(つきしろのみや)」と書かれている。綺麗な立方


体に文字が刻まれた石が土台に支えられ、どこか奥ゆ


かしく後ろに控えているように置かれていた。生命た


ぎらせている後ろの植物が碑石の居場所を侵食してい


るからそう見えるのか。


 その時の私にはこれが小説で見た「月しろ」という


言葉とリンクさせられなかった。本の中では|月


《・》が漢字でしろはそのままに表記されていた。文


字の形をそのまま覚えていたのだろう。思い返してみ


るとここが現実世界で「つきしろ」という言葉に出会


えた初めての場所だったのだ。この感動体験を出来れ


ば月代宮、この場所で味わいたかった。周りを見周す


と神聖な空気が変わらず漂っている。


緑の中だからかさらに気温が下がったように感じた。


緑とはこんなに種類が豊富かと感心するほどだ。


時々目に入る赤や、黄色の葉がこの森のぱんと張


り詰めたような生命力を感じさせる。そして緑の大量


洪水に否が応にも幸福感に満たされる。


さらさらとした清らかな空気。柔らかい日の光が木の


葉の隙間から所々差し込み心地よい温度だ。


大樹は月代宮を守っているような力強さを持ってい


る。背丈が大きな樹が多い。ガジュマルではないが、


神聖な巨木が上へ上へと伸びている。


さっき感じた恐怖感や不安感が森によって溶かされて


いた。


そもそも佐敷城(さしきグスク)跡とは何なのか調べて


みるとグスクというので(しろ)である。権力を持っていた


人の住処だった場所。尚巴志(しょうはし)とその父


親の尚思招(しょうししょう)の住んでいた跡地だ。


 琉球(=沖縄)の統一を初めて成し遂げたのが|尚巴志


《しょうはし》という人で、尚巴志から続く王朝


は後の世で第一王朝と呼ばれる。クーデターにより尚


巴志の血縁関係以外の人が王となるまでを第一、


金丸(尚円)という人から続く王朝を第二と呼ぶ。姓が


同じなので区別するために尚巴志の方を第一尚氏、金


丸が方を第二尚氏と呼ばれている。


 

参考: 「たびらい 沖縄の歴史」2024.6.24閲覧

https://www.tabirai.net/s/sightseeing/okinawa/info/about/history.aspx


: https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11101783821


:「OKINAWA CLIP <沖縄の伝説・歴史ぶらり歩き> 佐敷上城と「月しろ」 」2024.6.25閲覧

https://www.okinawaclip.com/post/1701604672/



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