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Intrusion Countermeasure:protective wall  作者: kawa.kei


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 スペックを眺め、ヨシナリとマルメルはうーんと首を捻る。


 「使えそうか?」

 「しんどいな。 操作に張り付く必要があるからマジで的になるぞ」

  

 このガングニルⅡはPでしか買えない代物である事もあって大した代物ではあるのだ。

 ただ、ランク戦は論外。 ユニオン戦でも厳しい。 とにかく大きい上に目立つからだ。


 「当たりさえすれば防御もクソもないから大抵の相手は処理できるだろうな」

 「当たればなぁ。 ――まぁ、イベント向けかねぇ? 次のイベントに持って行くか?」

 「重量制限に引っかかるから無理だ。 上手く使えば強力ではあるが、使いどころが限られるな」


 付け加えるならヨシナリのホロスコープとは非常に相性が悪い。 

 

 「俺も精密射撃は微妙だしな」

 「ハンドレールキャノンをバシバシ当ててる奴がなにを言ってるんだ?」

 「俺の場合はアレだけで練習したから当たるのであって、他だと無理だって」

 

 そうなると選択肢は――


 「お、お疲れ。 あ、アバター弄ったんだ? ――ど、どうかした?」

 

 ちょうど戻って来たグロウモスを見て、いいタイミングだと内心で頷いた。

 

 「いい所に来てくれました。 面白い物が手に入りまして、ちょっと意見を貰っても」

 「うん。 なに?」


 ガングニルⅡを見せるとグロウモスはふんふんと頷いていたが、最終的には首を捻る。


 「難しいと思う。 ランク戦は論外だし、ユニオン戦でも厳しい。 そもそもトルーパー一機を狙うにしては過剰火力。 前のタカミムスビみたいな大型機って例外はあるけど、だからって集団を狙うにしてもチャージ時間が長すぎる。 動けない状態で5秒以上って舐めてるの? それだけあったら三回ぐらいは殺されてるし私ならそれぐらいやれる自信がある」

 「お、おぅ……」

 

 マルメルが少し引いていたが、グロウモスの意見は正しかった。 

 使いどころがかなり限られてしまう。 つまりは現状は活用方法が思いつかないのだ。

 売るのも勿体ないと感じており、しばらくは倉庫の肥やしかとウインドウを閉じる。


 「そう言えばシックスセンスはどうでした?」

 「元々、アルフレッドからのセンサーリンクで使用感は掴んでたから問題ないと思う。 特に次は連れて行けないって聞いてるから正直、助かったかも」


 ヨシナリとしてもシックスセンス持ちが増えるのはありがたい。

 自分がやられてもチームの索敵能力が落ちない事と、視野の広いグロウモスなら別の着眼が得られるかもしれないからだ。 マルメルのセンサー系が強化できたのも大きい。


 あれは転移系の奇襲に対して非常に強い。 対応力の向上が期待できる。

 何が出て来るのか分からない以上、あらゆる事への備えを抜かりなく行わなければならない。

 

 「さーて、マルメルも満足したみたいだし。 俺はランク戦に潜るわ」

 「できれば自力で当てたかったぜ。 俺はGなくなったからミッション回すわ。 ヴルトムが助っ人欲しがってるらしいからそっちに混ざって来る」

 「わ、私はちょっと疲れたから落ちる」


 ヨシナリは頷いてウインドウを操作。 そのままランク戦へと移行する。

 Bランクは持ち点10で始まり、勝利で+1敗北で-1。 +300で昇格だ。

 ヨシナリの現在の持ち点は185。 


 半分は越えているので、そろそろ頂上の輪郭が見えてきそうだった。

 他のメンバーの昇格も進んでいる。 

 現在はヨシナリ、グロウモスがBランク。 マルメル、ふわわはCだが、そろそろBに上がるとの事。

  

 シニフィエ、ホーコートはD。 この辺りなると数をこなす事が重要になる事もあって時間がかかる。

 グロウモスも良いペースで勝利を重ねているという話もあって、最初に上がるのは彼女ではないかと思っていた。 


 ヨシナリ自身も相手次第ではあるが、勝率は格上でもない限り六割以上をキープできている事もあって順調だ。 特にここ最近はランク戦に力を入れている事もあって中々に調子がいい。

 ハイグレードマッチに入り浸っている事もあって、ポイントの伸びも速い。


 マッチングが完了し当たったのはBランクプレイヤー。 

 エンジェルフレームだ。 戦闘開始と同時に相手の装備構成を確認。

 遠距離主体か中距離より手前に来るかで戦い方の組み立てが変わるが、どちらが来ても問題はない。


 ――長物を持ってるな。


 エネルギーライフル。 内部のエネルギー流動を視れば連射か単発かの見極めは容易だ。

 敵機が撃ったと同時に回避。 コツはエネルギーの充填を見極めて発射のタイミングを盗む事だ。

 取り敢えずで遠距離射撃から様子を見るタイプは際どい所で躱して少し驚かせた後、一気に肉薄する。 


 ギリギリで躱すと相手は当たったか否かの判断に一瞬迷う事もあって、雑に撃ち込んで来る相手には抗していた。 発射に合わせてエネルギーウイングを噴かして回避。

 旋回は必要ない。 機体を揺らすように僅かに振って躱し、最大の加速で肉薄。 


 大切なのは挙動から可能な限り無駄を削ぎ落す事。 

 今のヨシナリとホロスコープには伸び代が少ない。 

 特に機体に関しては戦い方の確立が済んだホロスコープではこれ以上の強化が望めない。 


 今の状態で強くなるにはヨシナリ自身が腕を上げなければならないのだ。

 敵機の放ったエネルギー弾を背を向け、マウントしたイラで受ける。

 エネルギーウイングと推力偏向ノズルを噴かして旋回。 


 敵機は追いかけるように連射するが、ヨシナリの旋回速度についていけてない。

 距離を取るか前に出るかで迷ったが、旋回途中である事を利用する事にした。

 そのまま敵機の背後に回ってイラを一閃。 


 敵機はエネルギーブレードで受けるつもりだったのだろうが、そのまま纏めて斬って捨てる。

 追いつけると判断しての行動だったのだろうが、相手をキマイラだと甘く見過ぎたようだ。

 次。 相手はキマイラループス。 アルフレッドと同型だけあって走破性が高い。


 両肩にマウントした砲を連射。 変形して加速する。

 機動性では分がある以上、スピードで引っかき回して隙を作れば難しい相手ではない。

 どの程度の反応速度かを見極めれば相手が躱せないタイミングを取るぐらいは訳はなかった。


 相手の回避を誘発させて真上に移動してそこを一刺し。 

 次。 ノーマルのキマイラ+。 正直、同系の相手は大歓迎だった。

 特に空戦機動は個々人で癖が出る。 他人の挙動は非常に参考になるからだ。


 ヨシナリの空戦機動の基礎はツガルから学んだもので、それは今のヨシナリの中でしっかりと根付いている。 インメルマンターンで背後を取るとそのままマウントしたアシンメトリーで撃墜。

 下手ではなかったがあまり得る物のない相手だった。


 「――よし、次行くか」


 そろそろランカーと当たりたいなと思いながら次の試合をセッティング。

 考える事はどうすれば強くなれるのかと、数日後に控えたイベントの事だった。

誤字報告いつもありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
装備がいいからプレイヤースキルがちょっと下だともう寄せ付けないなあ 高速機動しながらイラで受け流す練習とかもありかもね 無理矢理マウントしてた気がするから変な癖ついちゃうかな?
アバター弄ってまでわたしにアピールするとか必死すぎ っていうモスちゃんの幻聴が聞こえた気がする このあと自分が放置したアバターセットでシニフィエが美少女アバターにしてるの見たら、この泥棒猫が!っていっ…
ガングニルⅡは要塞用だけあって対人、大軍運用は無理無理〜で一致ですね 防衛戦、侵攻戦みたいな敵戦力の母艦がある時に遠くからドカンといけるか? Aランクまであと120勝!!Aランクと当たって勝てばさらに…
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