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Intrusion Countermeasure:protective wall  作者: kawa.kei


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 「あっはっは、ガチャを引いてガチャを当てたん? マルメル君持ってるなぁ!」

 「何とまぁ。 正直、このゲームでこんなコンテンツを実装するなんてちょっと意外ですね。 正直、実力で勝ち取れって感じだったから射幸心を煽るタイプは珍しい感じがします」


 話を聞いたふわわは笑い。 シニフィエも半笑いだが、少し意外そうにガチャを眺めていた。

 

 「二人して馬鹿にしやがって、引いてみろよー。 絶対にムキになるぞ!」

 「その恰好見たら説得力凄いなぁ」


 アフロにカラフルなスーツという格好を見ればマルメルの迷走ぶりがより顕著だった。 

 シニフィエがすっとマシンを操作しようとしてふわわの方に手を差し出したが、ぺしりとはたかれた。


 「自分で出し」

 「やっぱりダメかー。 軽ーく回してみますかねっと」


 ガチャリと回すと銅のカプセル。 Rのようだ。

 

 「なーにかなー?」


 開けるとステータスを可視化したウインドウに表示。 

 十手(じって)『ゴヨウ』 3000G。 

 柄に鉤の付いた特徴的な装備だ。 


 「んー? 電流を流せる感じでもない普通の十手かぁ。 微妙だなー」

 「へへ、どうだ? もっと回したくなっただろ? ようこそ沼へ」

 「はいはい、もう一回やってみますか」


 もう一回とガチャを回すと――金だった。


 「お、ラッキー」

 「はぁ!? おいおい二回目だぞ! そんなのありかよ!?」


 炸薬式ナックルダスター『シェルショット』。 お値段6500000G。 

 先端部分に散弾を装填して殴る事で炸裂させる代物のようだ。

 便利なのは通常の散弾を使用できる事で弾種を選べる点にある。 


 耐久の高い相手にはスラグ弾を使い、逃げ回る相手には近寄って散弾を炸裂させる事も可能。

 

 「おー、いいんじゃないのか?」


 ヨシナリの目から見てもかなりよさげな代物だった。 

 シニフィエは装備のスペックを確認してふんふんと頷いているのを見てマルメルがプルプルとアフロを震わせていた。 

 

 「お前、そのアフロをプルプルさせるの止めろ。 笑っちまう」

 「うるせぇ! 次は俺の番だ!」

 「だから止めとけってば……」


 マルメルはマシンに100万Gを叩きこんで10連を回す。 

 

 『ポトス』 15000G。 観葉植物のプランター、ルームグッズ。

 『ガジュマル』20000G。 観葉植物のプランター、ルームグッズ。

 『ICpw販促パーカー』500G。 ゲームのロゴが背中と胸にプリントされたパーカー。

 厚手で着ると暖かそう。


 マルメルは無言で全てを実体化。 


 「えぇなぁ、リビングに飾ってえぇ?」

 「あ、私パーカー欲しいです」


 ふわわがそっとプランターをアルフレッドの犬小屋の近くに運び、シニフィエがパーカーに袖を通していた。 


 アロマキャンドル『ウッディ』30000G。 ルームグッズ、深みのある自然の香り。

 アロマキャンドル『シトラス』30000G。 ルームグッズ、リラックス効果のある自然の香り。

 アロマキャンドル『フローラル』30000G。 ルームグッズ、フレッシュな柑橘系の香り。


 「これ、エグいな。 同系統のグッズ三連発かよ」

 「くんくん、私はシトラスが好みかなー」

 「ウチはこのウッディっていうのがえぇなぁ」


 ここまで偏るとテーブル的な存在を疑ってしまう。 

 止めとけと言いたい所だったが、もう10連を回している以上、残り四回分を消化するしかない。 


 『acceleration01』Ⅱ型用の加速重視ブースター。 250000G。 


 「い、要らねぇ……」

 「レアリティ高いのにルームグッズ以上に需要ないの辛いな」 


 もう全員がエネルギーウイングを使っている状態で通常推進装置貰っても欠片も嬉しくない。

 

 『N-01突撃銃』x2 1000G


 「ああああああああ!! 何個出るんだよクソったれがぁぁ! 二個以上出たらリストから外せよ畜生おおおおおお!! せめて違うのを寄越せよおおおおお!!」


 マルメルが地面をのたうち回る。 

 その度にアフロが形を変えるのでヨシナリは笑いをこらえながら神妙に頷く。


 「これは酷い。 まぁ、あと一回残ってるしそれに期待すればいいんじゃないか?」


 そして最後は――金。 マルメルがうおおおおと拳を握って立ち上がる。

 

 PDW『PP90+』 3500000G。

 拳銃弾を使わないタイプの短機関銃の一種だ。 

 カスタム可能でパーツ次第では様々な状況に対応可能だろう。


 「ちなみに本体だけだからカスタムパーツは別売りみたいだな」

 

 マルメルはうーんと首を捻る。 

 悪くない代物ではあるが既にアノマリーがある状態では使わないだろう。

 

 「な、なぁ、ヨシナリぃ……」

 「金なら貸さないぞ」


 縋るようなマルメルの声に何を言いたいのかを即座に察したヨシナリは即座に断りを入れる。

 

 「そもそもお前、結構稼いでるだろ? 金はどうしたんだよ」

 「ホバー装備やら強化装甲のカスタマイズ、後は部屋の改装やらでほとんど使い切っちまったんだよぉ……」

 「前の復刻――あぁ、このマシン買うのに使ったか」

 「欲しいのが出るまでとは言わないからせめてLRの実在を確認させてくれ!」

 「ふざけるんじゃねぇ! 1%切ってるぞ、そんなもんに金を出せるかよ」

 

 ヨシナリが出さないと悟ったのかマルメルはふわわとシニフィエの方へ視線を向けるが、シニフィエがそっと目を逸らし、ふわわはアロマキャンドルに夢中で見もしない。

  

 ――どうしたものか。


 ヨシナリは少し考えたが、ある手段を思いついた。

 

 「しょうがないな。 じゃあ、武器やらパーツを高値で買ってくれそうな奴を紹介するからそこで在庫処分してこい」


 連絡したのはヴルトムだ。 

 彼のユニオンは初心者を多く引き入れているだけあって低ランク層向けの武器やパーツの需要は高い。 

 メッセージを送るとそうかからずに返事が来た。 


 「話が付いたぞ、七割で買ってくれるってよ。 あ、でもルームグッズは要らねぇって」

 「俺としてはルームグッズを買って欲しかったんだけどなぁ……。 あ、ガチャは置いとくから好きに使っていいぞ」


 そう言ってマルメルはウインドウを操作して移動。 ヴルトムの所へ行ったようだ。

 少し間を空けてグロウモスがログインして来た。 


 「お、お疲れ。 どうしたの?」

 「あ、お疲れ様です。 マルメルの奴が変わったルームグッズを買いまして――」


 事情を説明するとグロウモスはふんふんと頷く。 

 興味があるのかおもむろにガチャを回し始めた。 

 本当に自然な動作で操作をしたので、止める間もない程だったのだ。


誤字報告いつもありがとうございます。


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― 新着の感想 ―
自分が使える数種類の中からって考えると絶望的な確率だけど、上位のGの余り方的にはLR1%ってかなり高確率だから身内で誰かに割り当てられる思金神だと神アイテムだろうなあ 大渦も似たようなもんだからヴルト…
売値が半額ならなんだかんだ元取れてるのでは?
シニフィエ、恐ろしい子 20万Gで350万の武装、しかも実用的なやつを引くとか凄まじい豪運 正直解釈一致です いやーそれにしてもマルメルのおかげでインテリアが充実していくなー(棒読み モスちゃんが普段…
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