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ドクター天魔転生  作者: とねのき
第一章 聖王国
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転生初日 能力考察

 ミリアムさんが部屋を出ていった後、

 一人になったぼくは部屋の窓から見えた緑の多そうな診療所の裏庭を散策してみることにした。


 異世界転生とわかった以上確かめなければならない重要なことがある。

 やはり異世界転生の醍醐味といえば、俺最強とハーレム設定である!!


(転生してきた以上ぼくにはチート的な能力が備わっているはずだ。)



 裏庭と言ってもそこは広く小学校の校庭ぐらいの広さがあり

 診療所のない三方は木々に囲まれていた。


 目に見える範囲の自然は前世での植物体系と変わりないように見える。

 見慣れない植物がうっそうとしているわけでなく

 自然に囲まれると異世界感は一気に薄れる。

 ただ診療所が目に入るとここが異世界であることは否応もなく自覚させられる。




(さてまずは肉体能力からだな。)


 ぼくは少し走ってみたりジャンプしてみたり重めの石を拾ってみたりする。


(確かに転生前より体力はあるようだが常識の範囲内だ。)


 いろいろ試してみたがなろう系でよくあるステータス画面というのも確認できなかった。


(うーん、体力面での能力ではなさそうだな。)



 まぁこの辺は想定範囲内だ。

 与えられたチート能力が人並み外れた筋力や持久力、脚力であったのでは少し寂しい。

 チート能力はいくつあっても悪くはないがなんとなくそう多くはないのだろうという予感はする。



(次が本命だな、スキル面だ……)


(時間を止める。)

(時間を巻き戻す。)

(空を飛ぶ。)

(知覚を研ぎ澄ませてすべての情報を認識できるようにする。)

(変身する。)

(強力な武器を召喚する。)

(火の玉を飛ばす。)

(氷の槍を飛ばす。)



 いろいろ思いついては意識してみるがどれも発動した感じはしない。


(スキル面に関しては情報を集めてみないとちょっと判断できそうにないな。)


(それとも何かきっかけがないと発動しないのか。)




 大きく落胆する自分がいた。

 大抵のなろう系ならこの時点ですでに世界最強となる片りんとなるチート能力に目覚めているはずだ。

 一見大したことがない能力ではないように見えても

 それを上手に利用して無双してくと言うのが王道のはずだ。


(自分の能力がわからないんじゃ、成長もスキルアップもできないじゃん。)

(これじゃほんとに記憶喪失のただな異邦人だよ。)




 もう日が暮れ始めている。

 文化レベルが中世ということ、魔法と悪魔がいるということを除けば

 自然の理は地球にいた時と何も変わらなさそうだ。

 昼過ぎに目覚めてもう夕方といったところだろう。

 おなかもすいてきた。

 今日はこの辺にして部屋に戻るとしよう。

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