2話
「ね、颯介さん?お家に飲み物とか軽くでも食べれるような物って…って、寝ちゃってる」
信号で止まったむつが振り向きながら、話し掛けたが颯介はいつの間にか、眠ってしまっていた。むつは山上に持たせていた上着を取ると、そっと颯介にかけてやった。そのついでに、手を伸ばして額に触れてみた。熱はなさそうだった。
「…湯野ちゃん、どうしちまったんだ?」
「分かんない…でも、弟さんの事だけじゃない…そんな気がしてるのって、社長もじゃない?」
「まぁな。祐斗もそうだろ?あいつ、何か心配そうってより、険しかったぞ。顔が」
「うん…気を付けてって伝えたからかな」
「何をだ?」
「…社長は薄々気付いてるんじゃないの?あたしなんかより…鋭いんだからさ」
「まぁ…自然の雪じゃねぇのはな」
「あ、やっぱり…昨日、そんな気がしたんだけど…でも微弱っていうか、問題ないかなって思ったんだけど」
「あったとしても、俺らの出る幕じゃねぇよ。気にすんな。たまには吹雪いてもいいだろ」
「…うーん…それは、どうかしら?そんな事より、颯介さんのマンション始めて行くんだよね。飲み物くらい買っておいてあげよっかな」
「俺も始めてだ。お、そこのコンビニ寄ってくか。っても…商品がまともにあるといいけどな」
「…配送車もこれじゃ来ないかもね。本当、便利すぎるから何かあった時に対応出来ない現代人って感じ?」
「そんなかーんじー」
山上がふざけながら言うと、むつは適当に聞き流して、ゆっくりとコンビニの駐車場に車を停めた。




