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2話
どんな会話をしていたのか、やや棒読みだが、意地悪そうな笑みを浮かべながら、むつがお迎えに来て、と言うと側で聞いていた祐斗が、えっという顔をした。近くにいた山上も、ゆっくり振り向いていた。
「お前…プライベートの電話は携帯でしろよな。男が迎えに来るのか?」
「まぁ、そんな所かな?」
「ふぅん…この天気の中、迎えに来る男か。ちゃんとむつを大事にしてくれそうだな」
にやにやと山上が笑うと、むつもくっと笑って見せた。祐斗はむつが誰と電話をしていたのか知っているが、山上は知らないのだろうか。
笑みを消して、つかつかと歩み寄ってきた山上は、じっとむつの顔を見た。むつはいつもと変わらない顔をして、山上を見返している。
「…お前も何かあったか?」
「ううん、何もないよ」
「あーぁ…最近はうちの息子も娘も少しずつ変わってきてて…お父さんは寂しいぞ。そのうち誰も居なくなるんじゃねぇかってな…」
ほんの少しの冗談と本気の入り交じった言いように、むつは驚いた。先程、山上にされていたように、じっと見返したむつは本当に優しそうな笑みを見せた。むつの反応といい、何で山上がそんな事を言うのか、祐斗にはさっぱりと分からなかった。




