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11話
「っとまぁ…話が脱線したわね。って事はさ、颯介さんが15歳くらいの時に産まれたのよね?勿論、凪君のお母さんもそのくらいの歳で…」
「まぁそうなるね。引くだろう?中学生か高校生になったばかりの歳だから…」
「引くし、ひびる…だって、相手はお父さんくらいの人でしょ?まぁ恋に歳の差なんていらないだろうけどね。あたしは、ちょっと…」
自分の父親のような歳の男と結婚するという想像が出来ない。むつはそう呟いた。そして、茶をすすると、すまなそうに颯介を見た。
「颯介さんがお家の事とか聞いても話してくれなかったのは、その辺の事があったからなのね?」
「…それもあるかな。義理の母親は元カノでもあるし、遠い親戚でもあるし」
「ちょい待った。複雑すぎる‼」
湯飲みを、ごんっと床に生い立ちむつは、どういう事よと吠えるように言っている。祐斗は久しぶりに、むつの怪獣のような部分を見た気がすると、すでに話にはついていけなくなっていた。