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11話
「で…祐斗は、颯介さんが34歳なのにびっくりしてるけど、何で?」
「いや、もっと歳上かと…だ、だって宮前さんより年下?ですか?それで、西原さんと同い年くらいって事なんですよね?意外すぎて…」
「そう?まぁ先輩が子供っぽいのかしらね?」
「なぁ、むつ。みやは何歳になったんだ?」
「えーっと、36歳かな?」
「何だ、まだ若いのか。あいつも湯野ちゃんも歳のわりには落ち着いてるな」
「…年相応かと思ってますが」
「あたしもそう思う。社長からしたら、子供みたいなもんなのかしら?」
「そうだなぁ…子供だな」
「ま、そう思うのも仕方ないわね」
「そう、なんですか?」
冬四郎の事は刑事に成り立ての頃から、颯介の事は実家を出たばかりの頃から知っているとなれば、そうなのかと祐斗は納得したようだった。だが、むつは違う意味で、そりゃあそうよねと思っていた。