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2話
湯気がもうもうと出ているラーメンになり、むつはふぅふぅとしながら麺をすすっていた。温めすぎだと、颯介と祐斗はまだ手をつけられずに居る。
「暖かいうちに食べなよ?冷めちゃうよ?」
「…無理っすよ」
祐斗は熱さもものともせず、麺を口にしているむつを羨ましそうに見ながら、チャーハンを口にしていた。
「…湯野さんも熱いのは苦手ですか?ってより、そうじゃなくてもこれは熱すぎですよね」
「うん…そうだね。社長もむっちゃんも大丈夫そうだけど…」
「まぁ…大丈夫だな。すぐには無理だったけど」
ずるずるっと麺をすすりながら、山上はふんふんと頷いている。むつにしろ山上にしろ、熱い物には強いのかもしれない。




