表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
693/1090

11話

山上が土間でしていたのは、食事の支度だった。雑穀の混ざった粥に溶き卵とネギがたっぷりと入っているだけの、簡単な物ではあったが凄く美味しい。山上が手料理を振る舞うなど、今までになかっただけに尚更美味しく感じる。むつが本当に美味しそうに食べているからか、らせつが羨ましそうに見ている。


「…ちびっ子も食うか?このまんまじゃ熱いけど、雪入れて冷やしたら食えるんじゃないか?」


返事を待たずに、らせつの分もよそってお椀を置いた山上は、すぐにらせつから視線を外して、ずるずると粥をすすった。山上の素っ気ない態度が嫌なようではあったが、らせつは盥の雪をお椀に入れてスプーンでくるくると混ぜて冷した。


一口すすったらせつは、美味しと言って笑みを浮かべたが、それが恥ずかしくなったのか、その後は黙っていた。そんな様子を見て、お椀で口元を隠してはいたが、山上が嬉しそうな笑みを浮かべているのを、むつは気付いて見てみぬふりをしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ