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よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
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10話

日本刀の柄に手をおいて、むつは少し腰を落としていた。これだけ視界が悪い以上、どこから何がくるのか目に頼るわけにはいかない。気配を正確に読む以外の方法はないと、むつは自分を落ち着かせた。


目を開けていても、はらはらと落ちてくる雪が入って邪魔になるだけだ。むつはそう思うと、目を伏せるようにして閉じた。ゆっくりと呼吸をして、辺りにある気配を探る。それは能力が使えた時にも、していた事だ。能力の使えない今、以前のような効果が発揮できるとは思えなかった。だが、何もしないよりはいい。舞い上がっている雪も、何故だか落ち着いてくれる気配がない。これも、らせつがしてのけている事なのだろう。


雪を司るだけあって、こんな事は子供でも出来るのかもしれない。そう思うと、大人はいかほどに恐ろしいものなのか。ちかげが、簡単に手が出せないと言っていた理由が、今ならよく分かる。


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