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2話
「…すみません」
「心配かけてるのが分かってるなら、気が向いたら話せ。体調悪いなら、そう言え。休みくらい取れるぞ?」
「えぇ…ありがとうございます。こんな天気でも、会社は休みにしないんですね」
「まぁな。家に居ても暇だからな。むつと祐斗と遊んでる方が楽しいからな」
「それもそうですね。俺も参加してこようかな…本当にあの2人は…子供ですね」
「飽きないだろ?一緒に居ても」
「本当に…お世話するのも大変ですよね」
「まぁな。あ、湯野ちゃん携帯貸してくれよ。カメラ、カメラ。写メっておくか、むつは写真好きだしな」
颯介はカメラを起動させた携帯と共に、鞄も山上に預けた。山上は迷惑そうな顔をしつつも、鞄を受け取った。身軽になった颯介は、むつと祐斗の元に行くと一緒に雪を堀り始めた。




