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2話
「あれなら、1人は入れるって!!後ね、穴を掘るだけかなって思うの‼無理かなぁ?」
「いや、あのサイズなら…」
「むつ、あんなの作ってたのか…」
「ヤバイっすね。あのサイズにもなるとかなり重たいと思いますけど…1人でやってたんすね」
腰の高さくらいはありそうな雪玉が、ビルの前にどんっと置いてある。むつが得意気な顔をするのも納得だと、思った3人は、やれやれと肩をすくめた。
「ね、祐斗やろっ‼」
「ちょっ…むつさん」
祐斗の手を取ってむつは雪玉の元へと行くと、ざくざくと雪を堀り始めた。転がして大きくしてきたからか、雪は固くなっていて掘るのも一苦労だった。




