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9話
「…もう起きる時間か?」
「には、まだ早いけど」
「じゃあ、どうした?寝付けないか?」
「…うん」
頷いたむつが床に座り込み、ソファーにもたれると西原はすぐに起き上がった。布団から抜け出しているというのに、薄着のむつに毛布をかけてやると、むつはこてんっと西原の足にもたれた。
「お前は…情緒不安定か」
「…今に始まった事じゃないでしょ?」
「強がりなくせに、甘ったれ」
「祐斗と2人で大丈夫かなぁ…不安だわ」
「大丈夫じゃなかったら…連絡寄越せよ。行ってはやれないけど電話とかなら出来るからな」
「そうする…」
「…少し寝ろよ。まだ時間あるだろ?」
「後2時間くらい…」
「仮眠取れるだろ。寝れなくても横になってろ」
「うーん…ここでいい」