表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
509/1090

9話

「…お兄ちゃんは知ってるから、まぁ…いっか。酒井さんね、憑喪神だったの」


「憑喪神…ふぅん?」


憑喪神が、あまりよく分かっていない西原は、それで、と続きを促しながら、かりっとしている焼おにぎりにかぶりついた。胡麻と葱の香りがよく、そこら辺で食事するより、うまい物を作ってくれるむつに感謝していた。


「うん、屏風のね」


「屏風?むつの家そんなのあるのか?」


「うん…玉奥の家で使ってたのを、あたしと一緒に宮前家に持ってきたみたい。玉奥の家は、ほら…かなり古いし?他にも憑喪神になってるのって、沢山ありそうだわ」


「楽しそうだな…それで、酒井さんはむつの事も玉奥の親父さんの事も知ってたって事か。良かったな、ストーカーじゃなくて」


「そういう事。で、お見合いは…まぁ破談って事でさ。これからも、付き合いはしていきたいけどね…玉奥の家の事を知ってる人、少ないから」


「それもそうだな。むつにとっては、酒井さんのが兄貴みたいなもんだろうし」


「うん…お母さんとね、次男がね言ってたんだけど…小さい頃、お兄ちゃんって全員集めたくせに、お兄ちゃん居ないって騒いでた事があったみたいでさ…覚えてないけどね。よく遊んでくれてたのが酒井さんだったみたいだし」


「本当に兄貴だな。宮前さんたちが、宮前のお兄ちゃんで、酒井さんは玉奥のお兄ちゃんだな。お前、家族多いな」


「家族も多いけど、お兄ちゃんも多い」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ