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よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
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7話

普段、むつにばかり振り回されている颯介は、山上の言葉を聞いてきょとんっとした顔をした。今は自分が周りを、振り回しているのかと思うと、申し訳ない気持ちになってきていた。それが顔に出たのか、山上はくくっと笑った。


「…管狐も疲れてるみたいだぞ。ほれ?袋に頭突っ込んだまま寝てる」


「え?あ…本当に…食い意地ばっかり張ってるから、こんな事になるんだよ」


困るなと言いながら、颯介はチョコレートを染み込ませたビスケットを枕にするように、くうくうと寝ている管狐を抱き上げた。


「管狐は自分の意思がしっかりしてるからな。湯野ちゃんに似てきたのかもしれねぇな」


「…どうでしょうね。もう俺の管狐でもないっていうのに、いつまで居てくれるつもりなんだか…」


「飽きるまでだろ。俺も飽きるまでは、よろず屋の社長ってのに収まっとくつもりだしな。ほら、管狐連れて帰れ。ちゃんと飯食って寝ろ、いいな?」


「…そうします。ありがとうございます」


父親みたいな山上に、しっかりと頭を下げた颯介は管狐をコートのポケットに入れると、事務所を後にした。

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