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7話
「…お、みやが戻ってきたぞ」
戻ってきた冬四郎はコートを羽織り、マフラーもして、手にはビジネスバッグを持っていた。
「…お待たせしました。行きましょうか」
「どこに行くの?」
「カメラの映像確認しに行くぞ。さっさと立て」
直接行けるのだと分かったむつは、すぐにコートを羽織った。財布を出そうとしている間に、山上は伝票を掴んでレジに向かっていた。
「本当に奢ってくれるんだ…」
むつはぱたぱたと山上の元へと行くと、ご馳走さまですと笑顔で礼を言っていた。祐斗と冬四郎もそれにならうと、山上は満更でもなさそうに笑顔で頷いていた。