表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
382/1090

7話

むつが答えにつまると、タバコを揉み消した山上が、くっと笑った。むつと祐斗は、何か面白い事でもあっただろうかと、山上の方を見た。


「成り立つだろ。それは本人たちの事なんだからな。外野がとやかく言う事じゃねぇんだよ。それにな、人だから妖だからってのを気にするような気持ちなら…そんなもんは偽物だろうよ。本人たちにしか分からない、本人たちだけが通じ合える。恋ってのは、それでいいんだ。ま、つーか愛だよな。愛」


山上にも何かしらの経験でもあるのか、どこか遠くを見るような目付きをしている。はるか昔なのか、それとも警察時代に友人と取り合った女性の事なのか。むつには、分からなかった。


「…社長が言うと、説得力あるわね」


「…色んな経験してそうっすもんね」


「だろ?むつも祐斗も恋は沢山しろよ?愛するのは1人でいいけどな」


「どう違うんすか?」


「上心と下心の違いだ」


「…全然、分からないっすけど」


「祐斗にはまだ早いって事よ」


「むつさんには分かるっていうんですか?」


「ちょっとだけ…分かるかな?」


「どっちも、まだまだだな」


子供だからなと言われたむつと祐斗は、揃ってぷくっと頬を膨らませた。揃ってそんな仕草をするあたり、やはりまだまだ子供なのかもしれなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ