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7話
「今朝、俺が出社する前になむつの所に来客があったんだ。むつを拐った連中の中の1人で、鈴を使うやつが」
「えっ…ちかさんが?」
祐斗が驚いたような顔をすると、むつは顎を引くようにして頷いた。むつが聞いた話なのだから、と山上が軽く顎をしゃくって見せた。
「今日は着いたの早くてね。誰も居ないからって、ちかが来てたの。それで…あたしらが動く事になったのはもう知ってた。ちかもサポート役に付く事になったって…」
「…ちかさんたちも動くんですか?じゃあ雪女たちを殺すって事で?」
「ううん、たぶん…あの、さゆきって子だけじゃないかな?殺さずに、どうにかしたいって言ったら人を襲うようになったのにか?って言ってたし」
「まぁ…殺すのが仕事みたいな感じですもんね、向こうの人たちは」
「うん…」
「ってなれば、むつは湯野さんの弟より、その雪女か?…を探してるって事か?」
何かおかしくないか、と冬四郎が突っ込むとむつは、大人しく頷いた。そして、ちらっと山上を見た。どうにも話しにくい事があるようにも見える。