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6話
「…で、むつが言ってたやつな」
冬四郎はパソコンをむつの方に向けた。画面には、どこかのカメラ映像が映し出されていた。
「昨日の夕方からのだ。ここで早送り出来るから、確認してみろ」
「…うん」
すでに確認はしてあるのか、冬四郎はいれてきたお茶を飲みながら、むつの後ろから画面を見ているだけだった。祐斗と山上は、むつの両サイドに立って画面を見つめている。
折角かけてきた伊達眼鏡を下にずらして、むつは早送りをしつつ、見逃しがないように、食い入るように画面を見ていた。