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よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
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6話

する事のないむつは、祐斗のレポートを見るという仕事を与えられた。というよりも、なかば強引に見ると言ったのだった。だが、祐斗もこれで少しでもいい成績になるのであればと、むつに見て貰う事にしていた。


少し前まで、むつはあんなに人にくっついていなかったというのに、と山上は少し呆れたように見ていた。だが、それも良くも悪くも変化だ。少し人との関わりを避けていたような、冷めたむつが鬱陶しくも誰かの側に居たがるのも、ある意味はいい傾向なのかもしれなかった。


寂しい、怖い、出来ないと。能力が使えなくなってからのむつにとっては、今までにない新鮮な事を経験した結果なのだろう。


人はほんの少しの経験で、全然違うものになっていく。自身では自覚出来ていなくても。それをここでは、まざまざと見れる。山上にとってもそれは新鮮な発見であり、面白い物でもある。


「長生きするもんだなぁ…」


「え?」


独り言のように呟いた声は、むつの耳に届いたようで、聞き返すようにして振り向かれた。だが、山上は何でもないと首を振るだけだった。

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