表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
316/1090

6話

髪の毛を乾かし終わった後も尚、むつは何かと冬四郎に話し掛けていた。だが、そのほとんどはよく分からない会話で、冬四郎はむつが体調でも悪いのかと本気で心配になった。冬四郎はむつの額に手を当ててみたが、熱もないし酒も抜けているようだった。


会話が無ければないで、やたらとひっついてくる。寒いというわけでもないはずなのに、今夜のむつは様子がおかしかった。そもそも、連絡もなしに突然、部屋までやってきたのは初めてだった。それを思うと、今度は一緒に居るのが本物のむつなのかと冬四郎は怪しんでいた。


床に寝転び、携帯をいじるむつを冬四郎はじっと見ていた。見た目は、見慣れたむつだったが、と冬四郎は本気で怪しんでいた。だが、確認するすべはない。


「…なぁに?」


「いや?仕事の連絡か?」


「ううん、なぁちゃんだよ。最近ね、毎晩連絡取ってるの。今度予定合わせて遊びに行こうねって事でさ。こさめも一緒に」


「本当に仲良いんだな」


「うん。こさめが今度は泊まりにおいでよって。でもさ、篠田さんどうするんだろ?」


「…さぁ?こさめさんは篠田さん離れしてきてるんだな」


「かなぁ?」


首を傾げながら、携帯の画面を見ているむつは何やら楽しそうで、はっきまでの違和感はもうどこにも無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ