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4話
枕元にブランケットを置いて、くぅくぅと眠る管狐をそこに移したむつは、さっさと布団に潜った。布団はまだ冷たくて、すぐには寝付けそうにない。だが、後から潜り込んできた西原は、酒のせいもあってか、体温が高いようだった。
「電気、消すぞ?」
「はーい」
山上はリビングの電気を消して、キッチンの蛍光灯をつけた。暗めにつけておけば、夜中に起きた時でも視界の確保に困らなくていい。
「おやすみなさーい」
「おう、おやすみ」
布団をすっぽりかぶったむつは、もぞもぞと身動ぎをして寝やすい体勢をとった。西原のおかげなのか、布団の中はもう暖かくなってきている。ふぁふぁと欠伸をしたむつは、枕元の管狐を少し撫でてから、あっという間に眠りについた。