4話
「…湯野ちゃん起きねぇし、俺らもそろそろ休むか?」
「そうしよっか。あたしは眠ったいし」
山上も眠くなってきたのか、大きな欠伸をしながら、テーブルの上を片付け始めた。むつの手に残っていた焼おにぎりを口にした西原は、もごもごと口を動かしながら、グラスを流しに持っていく。
「あ、置いといて。明日洗うから」
「このくらいはやるよ」
そう言って、西原は泡立てたスポンジでくるくるとグラスを洗い始めていた。してけれるなら、と洗い物は西原に任せたむつは、そうっと管狐をソファーに移動させた。
「…お布団1組しかないのよね。掛け布団はあるから、社長はソファーで先輩と祐斗お布団ね」
「「えー」」
洗い物をしている西原と眠そうにしていた祐斗は、同時に不満であると声をあげた。
「むつさんは?」
「あたしは寝袋があるもん」
「だったら、俺か西原さん寝袋で、むてさんは布団にしてくださいよ。流石に、西原さんと布団でなんて…」
「一緒にお風呂入ってたくせに?」
「そうですけど…」
「俺、むつと布団がいい」
「えー…やだ」
「…いいだろ、別に。何するわけじゃないに。変な意識すんなよ」
「…寝袋のが暖かいもん」
「そっちか…」