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4話
辛い、辛いと言いながらも祐斗も山上もしっかりとおかわりをしていた。西原はおかわりした際に、少しだけ一味を足していた。
「…このカレー食べ過ぎるやつだ。うまい」
「美味しいですね。でも…」
「むつ、このサラダは何だよ?」
「ブロッコリーとグレープフルーツのヨーグルトサラダ。さっぱりするかなって…テレビでやってたし…でも、こういうお洒落っぽいのは、もう作らない。ブロッコリーより林檎の方が絶対に美味しいと思うし」
「まだ、残ってるのか?」
「ないよ。何だよって言うわりに、意外と気に入ってくれた?」
「んなわけない。お前が否定的って事は残っても困るだけだろ?だからと思って」
「大丈夫。きっと…あんまりだと思ったから、1回分しかやってないよ」
「…よく、グレープフルーツなんてあったな」
「たまーに食べたくなるからね」
あんまり美味しくないと言いながらも、むつはヨーグルトサラダを口に運んでいた。
「…やっぱり、むつのカレーは何かしら起きるって事か」
山上がそう呟くと、西原は深く頷いた。だが、何でそう言われるのか分からないむつは、きょとんっとして2人を見ていた。