表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
125/1090

3話

「あ、おい‼むつ‼」


通りを抜けたむつは、車はどこかときょろきょろしていると、聞きなれた声がした。むつは、そっちを振り向くと、ほっとしたように駆け出した。


「社長っ‼遅くなって…ごめ…」


「そんな事は、いい。大丈夫だったか?どうしても、湯野ちゃんを1人にしておけなくて…悪かったな。大丈夫か?」


寒いというのに、車から降りてむつが戻るのを待っていたのだろう。山上の鼻先が、寒さで赤くなっている。


「大丈夫。待っててくれてありがと」


「…お前、このコートどうした?」


むつが意外と大丈夫そうなのに安心した山上だったが、車を降りた時には持っていなかった黒いコートを見て、目を細めていく。怒られるような事をしたわけでもないが、何となく言いにくくむつは視線を泳がせた。


「誰のだ?お前のコートは湯野ちゃんにかけてやってただろ?誰と会ったんだ?」


「…あ、あの人に助けられた」


「あの人?あれか?むつを拐った奴らの仲間だって男か?そうだな?」


「う、うん…」


がしっとむつの肩に手を置いた山上は、盛大な溜め息を漏らした。そして、追いたてるようにしてむつを車の助手席に押し込んだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ