表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろず屋 -ゆきのこいじ-  作者: 幹藤 あさ
124/1090

3話

むつは足早に、山上と待ち合わせに決めていた場所へと向かっていった。走ると転びそうで怖い。だが、急がないわけにはいかない。山上は、この通りを抜けた先で車を停めて待っているはずだ。むつは、ぎゅっぎゅっと雪を踏み締めながら、転ばないように歩いていく。


「…はぁ…寒い。何か…ちか…前はあんなに心配性じゃなかったのに…お節介っていうか…前の、つんってしてる方がかっこ良かったのに…イメージが…あぁ…普通過ぎた…何か残念だよ。本当。知らない方がいい事って、意外といっぱいあるのかも…」


助けて貰い、少なからずとも教えて貰えた事があるというのに、むつはぶつぶつと文句を言いながら、でも…とくすっと笑った。仕事を離れた時、一緒に生活をしたほんの少しの間の事を思い出して、今日会ったちかげは根の方だなと感じていた。少し抜けてて、お節介で腰が低くて気弱そうな。そんな面があったのを、思い出したいたむつは、借りているコートの襟元を会わせて、どことなく幸せそうな顔をして、そして少し悲しそうに笑っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ