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3話
「…お前を狙ってるな。何かしたのか?」
「妖が居るってなって…確認だけしようと思って、社長に颯介さんを頼んで、あたしだけ残って、こうやって隠れてただけ。何もしてない‼断じて、してないから‼能力まだ戻ってないし」
「そうか…なら。狙われる理由が見当たらないな。それで、よろず屋の奴ら近くに居るのか?」
「この先で待ってる」
「颯介さんを頼んでって言ったな…その颯介さんはどうかしたのか?」
「体調不良。マンションこの辺で…送りに来た」
「この天気の中、よく出てきたな」
「チェーン巻いて運転したから大丈夫」
「そう…じゃない」
まぁいいかとちかは頷き、むつは首を傾げた。