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16.宿の布団は最悪だった。

気まぐれトーカ。

編集しまくりゴメンナサイ。

宿までの帰り道はすごく楽しかった とだけ伝えておこう。

普通に歩けば十分ほどで宿に着くのだが、たっぷり二時間かけて宿泊している宿に帰宅したのだった。

会う人あう人に魔眼を使って色々なことを調べているうちに楽しくて気が付いたら完全に日が沈んでいたのだった。



「……精神年齢三十近いおっさんがはしゃぎすぎたな ハハハ。」



自分の借りた部屋に着き、椅子に腰かけて考えるのは、さっきまでの自分の行動。

まるで新しいおもちゃを貰った子供のように無邪気に遊んでいる子供の姿が自分の姿が重なり恥ずかしくなってきて自虐的に笑ってしまう。



「……今日は寝ることにしよう。」


とりあえず埃を払って畳んでおいたぼろ布のような布団を木製のベットに横になりながら包まる。

今日は本当にいろんなことがあったなぁと考えながら明日からどうしようかと色々と悩んでいるうちに眠気が襲ってきた。



精神は大人であっても躰は子供なのだ。疲労感が大人と違って身体に出やすいのだろう。まった子供の躰は軽くて動きやすいが眠気などの本能には勝てないなぁ

俺はそんなことを考えていると次第に瞼が下りてきて眠りについていた。




◇◇◇


一晩中開けっ放しにしてあった窓から陽の光が部屋に差し込む。


眩い夜明けの光が俺の未来を照らすような健やかな光が俺を優しく包み込む。


その光はまるで異世界生活二日目頑張っていこう!と伝えているような光だ。


そんな素晴らしい朝日と共に俺は目覚める。








なんてロマンティックな目覚めではなかった。



はっきり言おうか。

そんなのはファンタジー物語だけの幻想だ。現実はまったく違うのだ。

昨日の夜は疲労感のおかげで気付かなかったが、このぼろ布のような布団…

めっちゃ臭いのだ。何十年も洗濯していないような埃の臭いがすでに染みついている布団だ。



俺はそんな異臭や部屋を舞う埃によってくしゃみをして目覚めたのだ。

はぁ最悪の夜明けだよ。そんな中、日本人なら誰でも考える問題に直面する。



「……風呂入りたいなぁ。」



そう、この世界には風呂に入る、という文化は平民では贅沢という認識なのである。

この異世界では井戸の水で体を水拭きするのが一般的なのである。



せめてお湯で躰を拭きたいと思うが、そんなもの用意してくれるはずもなく、俺は諦めて宿に設置されている井戸から水を汲んで躰をふくことにした。



異世界生活二日目の朝、精神状態はすでにズタボロのスタートとなってしまった。






俺は宿の一階に降りると、昨日の受付にいた初老の老人が朝食のパンとスープを持ってきてくれた。

俺はその朝食の入ったトレイを受け取ると初老の老人は何も言わず、奥に戻っていった。


朝飯は凄く質素だった。

日本でいうならジャムなし食パンと野菜のゆで汁スープだ。もちろん具材は少量しか入っていなかった。

食い足りないと思うがお代わりを頼む勇気がなかったのであきらめて部屋に戻ることにする。


部屋についてベットに腰かけて考える。


まず思ったのが、このままココで生活していけるのかどうか。

結論は言うまでもなく、無理。


このままでは何かしらの病気になってしまう可能性が高い、それにここでの食事は七歳児にとっては栄養不足すぎる。精神衛生上早急に対処しなければならない問題だ。


次に思ったのが金銭問題だ。

ここでの宿泊費は五日分前払いで済ましているので五日は大丈夫だろう。だが、五日もこの宿で過ごしたくはないのでできるだけマシな宿泊施設を見つけたい。


仕事に関しては初日に行った薬草採取や〇〇採取系の依頼を受け、マップを活用しながらより安全に日銭を稼ぐくらいは可能だ。


冒険者ギルドは年中無休の朝日が昇ってから、日付が変わる時を知らせる教会の鐘が鳴る刻まで営業している。


朝早くの冒険者ギルドはより報酬の高い依頼書を奪い合うための一種の戦場となるのでギルド受付嬢のミーアさんから「朝はやめた方がいいよ!」と言われているので今日は昼までぐっすり寝る予定だったのだが、目が覚めてしまったし、この臭い布団で二度寝は御免だ。


とりあえず、今日の予定は午前中はのんびりぶらぶらとして置いて、午後から採取系の依頼を受けお金を稼ぐことにした。


と、言っても正直やることがない。スマホもゲーム機も本も何もない。

ハァ暇だなぁ…と思いながら窓から道行く人を『看破の魔眼』で見ていく。



そういえば、昨日神界で神々から加護を貰っていたことを思い出した。

アレクは自分自身に対して『看破の魔眼』を発動する。




魔眼の発動には眼に魔力を集める技術、魔力操作をする必要らしいのだが、アレク自身は気が付いていないが無意識で出来るようになっていたのだった。魔眼は対象をより集中して視ることによってさらに詳しいことまで見ることが出来るようになるのだ。


今回アレクが発動した魔眼の効果は、前回神界で発動したときは精神的負荷や肉体的疲労により大して魔力を魔眼に集めることができず、表面上の情報とわずかな効果しか見ることが出来なかったが、今回発動された魔眼は、現在アレクが自身の魔力操作で操れる限界量の魔力を無意識で眼に集中したため、前回より、より詳しい情報が見えるようになったのだった。


==========

【名前】アレク(アレク=フォン=リルクヴィスト/雪村幸樹)

※元リルクヴィスト侯爵家の四男。親から才能なしと判断され七歳の頃に家から追放され森にて魔物に襲われその生涯を閉じる。その後、創造神ファビニールにより神界に召喚され傷ついた躰は創造神により修復される。現在は新しい魂の主である転生者:雪村幸樹の器としてその役割を全うしている。


【人族男性/7歳6ヵ月/状態:良好】

※肉体年齢は七年と六か月

※精神年齢は三十路(転生者の魂年齢)

※状態:良好 健康体である。


【称号】なし

※元 『侯爵家四男』の称号を所持していたが現在は家から追放されたため、剝奪されている。

※転生者だが、新生児からのスタートではないので称号は付かない。


【闘級】165

※武力2 気力15 知力132 魔力16

※魔眼の多量使用により知力と魔力が大幅に上昇している。

※加護の影響もあり闘級が伸びやすくなっている。


【習得済み技能(スキル)

交渉術Lv.MAX:相手との交渉が上手になる。

短剣術Lv.1:短剣を振り回すことができる。

恐怖耐性Lv.2:精神状態を保つ事ができる。

魔力操作Lv.2:操れる魔力量が増える。


【属性】無・風・水

※無、風、水属性魔法の凡庸魔法は使用可能。

※無属性魔法:誰もが持っている魔力の源。大気中の魔力であり無色の魔力の素。異空間魔法や生活魔法などがこの魔法に分類される。伝説の魔法『転移魔法(テレポート)』も、この属性魔法である。

※風属性魔法:風を操り、切り裂くことに特化した特化した属性魔法。風を剣に纏わせ殺傷能力を上げる魔法剣士型に向いている属性魔法。上位属性魔法は『雷』である。最上級凡庸魔法は『暴嵐(テンペスト)

※水属性魔法:水を操ったり、自由自在に操作可能。攻撃や防御に使用できる千差万別の魔法属性。上位属性魔法は『氷』である。最上級凡庸魔法は『大海』


【現在使用可能魔法:凡庸魔法】

異空間収納、無属性魔法、風属性魔法、水属性魔法、治癒魔法、魔力障壁、障壁魔法


【現在使用可能魔法:固有魔法(オリジナル)

世界を(ワールド)語る辞書(ディクショナリー)

※知神アテナの加護により、前世の知識やこの世界の様々な事象や知識が記されている固有魔法。頭の中で調べたい事を思い浮かべると様々な情報を得ることが出来る。使用制限はない。


贈与(ギフト)】吸引

※創造神がアレクに与えたギフト。あらゆる有無機物関係なく全てを自分自身に向けて引き寄せることが出来る。ただし引き寄せるには使用者自身が認識している必要がある。一目見たり思い浮かべるだけでも効果がある。ただし引き寄せるだけのギフトなので下界では使いどころが難しく不人気ギフトとして認識されている。


【加護】

『創造神の友人』『知神の愛情』『武神の興味』『魔導神の興味』

※創造神の友人:加護『創造神の興味』が進化(グレードアップ)した加護。成長経験値増加、成長蓄積の効果が受けられる。努力すればするだけ強くなる。経験が躰に染みつきやすくなる。

※知神の愛情:知神アテナが雪村幸樹を溺愛しているために付いた加護。固有魔法『世界を語る辞書』を習得可能。

※武神の興味:武神がアレクに対して興味を持ったため、付いた加護。闘級の武力に対しての成長補正が付く。

※魔導神の興味:魔導神がアレクに対して興味を持ったため、付いた加護。闘級の魔力に対して成長補正が付く。


潜在能力(ポテンシャル)】成長限界なし

〇魔法系統

・習得可能魔法:再生魔法

習得条件が人体を知り尽くすことであり、治癒魔法の最上級魔法である。

・未確定魔法:神力魔法

説明不可

〇技能系統

・習得可能技能(スキル):冷静沈着

知力と気力が一定数値を超えると恐怖耐性の最上級技能である冷静沈着を習得できる。

・未確定技能:神格覚醒

説明不可

・未確定技能:神力覚醒

説明不可

==========



…。

……。

………。


うん。つっこむ気力なくなったわ。昨日よりすっげぇ魔眼がグレードアップしてる。

とりあえず… 俺強くなれる可能性高いってことが分かっただけでもいいか…。


(※思考放棄)


とりあえず神様の方々… いろいろとありがとうございます。



ステイタスを確認している間に、いつのまにか陽が昇りお昼時になっているようだ。

そろそろ冒険者ギルドはすくころだろう。俺は机の上に置いてあるギルドから借りている短剣を腰に装備して、冒険者ギルドに向かうことにする。



道中、屋台で串焼き肉を買ったりしながら腹ごしらえを済ませる。宿の飯よりうまかった。

色々とこれからのことを考えながら冒険者ギルドに足を踏み入れるのだった。












これから三年後に、アレクの人生を左右させる運命の出会いと事件が起こる。








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