14.教会
気まぐれトーカ。
めっちゃ短い。
メルギスの街は南門と北門の二つの門以外はすべて石垣で覆われた城塞都市だ。いまさらだが、俺がこの街に入ったのが北門側からだ。北門側はこの国の王都がある方角で北門を抜けた先にあるのがリルクヴィスト侯爵領だ。
対する南門側にあるのが薬草採取に出かけたメルギド草原と魔界に通じる魔の森が広がっている。
南門側にある魔の森を抜けると“魔界”と呼ばれる土地に着くのだ。
この魔界は魔族が住む土地であり第一級危険区域に指定されており、この街はグラシア辺境伯が魔界から森を抜けて訪れる魔族や魔物からの襲撃に備えて建てられた都市なのだ。
城塞都市メルギドの街は北門と南門を繋ぐ大通りを中心に街が出来ている。
この街の中心部ににこの街を治める代官が住む屋敷があり、そこから貴族区、商業区と分かれている。
中心部を中央区と言い、その周辺は貴族区と呼ばれて場所であり、この街で最も安全な場所にありちょっとしたお金持ちの商人や大商人といった人たちの別荘やお高めの宿泊施設が並んでいる区域だ。
そして現在俺が居るのは商業区と呼ばれる街の外壁部分に位置する場所だ。
商業区は商店や屋台が立ち並ぶ商店街や冒険者ギルドといった冒険者が利用する鍛冶屋や武器屋などの施設が立ち並ぶ区域だ。
この商業区と貴族区の中央に教会がある。
◇◇◇
俺は宿屋を後にして商店街を抜け貴族区方面に向けて歩き出す。
夕方も近いこととあってちらほらと冒険者の姿を見かけるようになった。
貴族区方面に歩くこと十分ほどで教会が見えてきた。
地球の教会と同じデザインだったので一目でわかった。
俺は教会の正面にある受付に向かう。
「お祈り来たんですけど、どうすれいいのか分からないので教えてください」
「ようこそ教会へおいでくださりました。この正面口をまっすぐ進むと創造神様を含めた五柱の神様像がありますので、その神様像まで歩いていき絨毯の切れ目で片足を地面につけ両手を前で組みお祈りの形を取ってお祈りください。では、こちらにお布施をお納めください。」
教会の受付にいる修道服を着たシスターが丁重に色々と教えてくれた。
どうやら教会でお祈りするにはお布施が必要みたいだ。
値段は設定されておらずお気持ちで、という形らしいが、創造神には転生させてもらった恩があるので銀貨三枚をシスターの持っている箱に入れて俺は教会の中へと足を踏み入れた。
奥に進むと扉があり、その扉を開けると祭壇が見える。
祭壇の奥には真ん中の少し大きめの像を中心に五体の神様像が佇んでいた。
陽の光が窓から差し込んで幻想的に光り輝いて見える。
赤色の絨毯は祭壇前まで続いており、俺は祭壇前の絨毯の切れ目にシスターに教えてもらった通りにお祈りの形を取る。
ゆっくりと目を閉じる。
その瞬間視界は真っ白に染まった。




