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マヤの神話と伝説  作者: 三坂淳一
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悪魔の住居

マヤの神話と伝説


悪魔の住居


 現在、古代マヤの領土であったところには何百という洞窟があります。

 とても浅い洞窟もありますが、何の動機で造られたのか定かではありませんが、トンネルとか地下道を持つとても広大な洞窟もあります。

 そして、これらの洞窟は、遥か昔に住んでいた得体の知れない人々に関する固有の伝説が常につきまとっています。

 これらの洞窟の幾つかでは、一年で限られた数夜、灯りが見受けられます。

 その灯りは天井から吊るされているように思われ、且つ、同時に地下の奥底から悲しげにわきあがってくる暗鬱な響きが聞こえて来ます。

 それらは、隠された財宝を守る人々が声高に語る脅しの言葉であると云われています。

 これらの洞窟の一つで、何世紀か前に一人の年老いた隠者が隠れ住んでおりました。

 ひょっとすると、生粋のマヤの末裔だったかも知れませんが、彼は人間の悪行・悪事を近づけないために世間から隠れていました。

 死ぬ前に、自分の墓の秘密を冒涜しようとする者全てにかける呪いの言葉を言い残しました。

 この伝説は世代を越えて伝承され、何人たりもその素晴らしき物語から逃れることは出来ません。

 グアルンタ(ホンデュラス)では、未だに雑草に覆い隠されており、誰もあえて訪れようとはしない、一つの有名な洞窟があります。

 楽器とか、古代マヤのいろいろなもの、例えば、偶像、土製の容器、果ては人の遺骸といったものまであると云われています。

 研究者たちが先住民にその洞窟まで案内させようとすると、きまってこのようなマヤの文言に出会うこととなりました。

 「ピウヤ サウラ」

 これは次のような意味です:

ここは、人間によって乱されてはならない魔国の悪魔の住居である。

今日に至るまで、その洞窟の秘密が明かされるのを欲しない先住民たちがとても熱心に守ろうとしているので、誰もこの神秘的な洞窟に入ることは為しえておりません。

- 完 -


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