表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王城の裏が始まりの村  作者: ピッツ太郎
2/6

2話 追いかけっこ

はじまりの村からしばらく離れたある林の中。一匹のメタルスライムがまるで天敵から逃げるように狭い林の中を必死に駆けていた。逃げども逃げども追いかけてくる敵に対し、徐々に焦りと恐怖が募っていく。


(あと少し・・!あと少しだけ行けば住処へ帰れるんだ・・!)


その一縷の望みに全てを託し、限界の近い体に鞭をうち、さらに一段階速度を上げていく。


暫くして林を抜けるとメタルスライムの視界に住処の入り口である抜け穴が見えた。


メタルスライムは最後の力を振り絞りその抜け穴目掛け突進し、入った瞬間に力尽き倒れ込んだ。


ゼェハァ・・!ゼェハァ・・!

(ここまで来れば安心だ人間にここの入り口は見えないし、ましてや通り抜けられるはずもない――!俺は生き残れたんだ!)

敵から逃げる死の追いかけっこを制ししばし

生きてる実感を噛み締めた。


・・・ズ・・ル・・・・ズ・・ル・・・・


・・ズ・・ル・・ズ・・ル・・・




しかし、束の間の安寧はすぐに絶たれつつあった。





背後から何かが擦れる音を感じ、メタルスライムは視線だけを抜け穴に向けた。


(ッッ!?!!)


――――――そこには、今にも抜け穴からこちらへ

抜け出してこようとする アイツの頭が見えていた―――。


(なんでだ!?なんで人間がここに入れる!??そもそも魔物以外には入り口は見えず草原が広がってる風に見えるはずだぞ!?)


恐怖に駆られたメタルスライムは既に満身創痍だった体をもう一度奮い立たせその場から一目散に逃げ出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ