94.強化合宿の…………最終日!?
本日二話目です!
さぁ、続きをどうぞー。
エルメスを仲間にしてから1週間が経った。
「森の主か? こいつは全員でやった方がいいな」
「はい!」
「はーい」
ホタル達は今までは、獣人の領地へ向かう前に、自分達のレベルを上げようと、強化合宿みたいなことをしていた。
そして、その強化合宿は目の前にいる強者を倒して終幕を引こうとしている。
目の前にいる魔物は、危険度Aと設定されている雷を操る山羊の魔物。ロアゴートと呼ばれており、森の主だと思えるぐらいの強さを持っている。
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森主ロアゴート
Lv28
HP:841/841
MP:618/618
SP:744/744
物攻 658
物守 472
魔攻 968
魔守 551
速度 469
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前のホタルだったら、1人で勝つには厳しかっただろう。だが、今は強者合宿で、レベルも結構上がっているし、1人だけではなく、皆でやるつもりなので、負けるイメージは沸かなかった。
自分の縄張りにズケズケと入ってくる生き物に怒っているのか、ロアゴートは咆哮を持って、威嚇をし始めた。
この中で先に動いたのは、アルエルだった。
「貫きなさい! ”地槍”!」
地面から何本かの槍が生え出てきて、ロアゴートを串刺しにしようとしたが、ホタルの持つ雷獣のスキルと同じ技、”電磁浮遊”によって、高く上がることで、躱したのだった。
「俺と同じ雷獣を持っているみたいだな。その技は浮くことが出来ても、空中を駆けることが出来ないのを知ってんだよ!」
それは悪手だと言うように、まだ浮いているロアゴートへ黒死点を放つ。だが、意外だと思えるやり方で躱されてしまったのだ。
まさか、空中にいて蹴るように駆けて避けるとは思いよらなかったのだ。
「なんで、電磁浮遊を使ったままで駆けれるんだ!?」
「あ、あれは『空中機動』のスキルではありませんか? でも、『空中機動』は空中で方向を変えるしか出来なかったはず……」
「『空中機動』だと?」
ロアゴートはエルメスが相手をしている間に、アルエルが知っていることを聞き出していた。
アルエルの説明で、わかったことは『空中機動』のスキルは、空中にいる間に、空中で蹴って軌道を変えることが出来る。それに煉気も使うから、連続で使い続けても空中に留まるのは無駄が多い。
だが、『電磁浮遊』がその欠点を補っており、『電磁浮遊』と『空中機動』のコンボで空中を駆けるようになっているのだ。
「ほぅ、その空中機動って奴が欲しいな。あの翼は煉気を結構使うんだよな」
「い、今はそんなことよりも、エルメスの援護に行かないと!」
エルメスは始めに出会った頃よりも、強くなっているが、空中を自在に駆ける相手に戦うのは少し厳しかった。
旋風魔法で短い間なら、飛ぶことが出来るが、スピードが違いすぎて使っても無駄なのは理解していた。
空中から雷砲を撃たれまくって、当たった場所に石や岩がくっついて、動きにくそうにしていた。
「む~、降りてきてよ~」
「魔物にそんなことが通じる訳ねぇだろ。自分らで引きずり落としてやるんだよ! アルエル!!」
「わかったわ! ”灰塵”!」
詳しい作戦の内容は、念話で伝えており、アルエルが動く。一定以上の温度に触れたら、爆発する粉がばら撒かれ、ロアゴートは危険を感じたのか、更に上空へ逃げたのだった。
そして、また空中に止まって警戒をする。
『灰塵』のお陰で、煙幕代わりになっており、ホタル達が何処から現れるのかわからなくなっている。
魔力感知も『灰塵』で感じ取りにくくなっていて、姿も見失ったが、ロアゴートは『灰塵』がばら撒かれている場所以外を警戒していた。
それが普通の対応だろう。『灰塵』の中に潜む馬鹿はいないだろうと…………
「ウェッ!?」
ロアゴートは身体から力が抜けていくのを感じていた。何故?と思う前に、眼に入った。
『灰塵』が撒き散らされている中から薄い紫色の翼が自分を貫いていたのを。
「俺の体温は人間のよりは低いから、『灰塵』の中にいても、爆発を起こさないからな」
ホタルは『灰塵』の中から、紫色の翼である『堕印の翼』を伸ばして、ロアゴートを貫いていた。ただ、貫いた箇所から血は全く流れていない。
『堕印の翼』はもとより、傷を付ける技ではないので、問題はない。『堕印の翼』は翼が当たった瞬間に、MPとSPを吸い取って、ステータスの数字を下げる。その翼が刺さったままなので、今もMPとSPを吸収されているロアゴートは苦しそうにしていた。
「ウェギッ!」
この状態が、刺さっている翼によって起こされていることに気付いたロアゴートはすぐに離れようとしていた。
だが、ホタルは既に次の手を打っており、周りが黒死点によって囲まれているので、身動きが出来ない状況となっていた。
「エルメス、やれ」
「はーい、おにいちゃんから貰った力を喰らえー。”魔口砲”ッ!!」
エルメスも『魔機契約』をして、人造人間となっている。アルエルの時、サイバー系の魔人になったことで、『超聴覚機』、『心導珠』、『魔量臓器』を手に入れていたように、エルメスも左手が義手のようになっており、『魔口砲』という魔法の大砲を手に入れている。他にもあるが、今は左手のことだ。
エルメスの左手、掌に穴が空いており、そこが『魔口砲』の発射口となっている。
「ェギッ、ギィィィィーーーー!!」
『魔口砲』で放たれた黒い球は、あっさりとロアゴートの腹を貫いた。ロアゴートは反応出来ず、受けてしまったので、ふらりと倒れそうだった。だが、まだHPはまだ残っており、踏ん張って電磁浮遊を維持していた。もし、このまま落ちたら、ホタルにトドメを刺されていただろう。
「流石、危険度Aランクの魔物。だが、これで終わりだと思ってないよな?」
「!!?」
また轟音が響き、避けようと動くが、遅かった。今度は前足の肘を撃ち飛ばされていた。
「エルメスのあれは、装填が早いから弾が見えない限りは避けられんな」
エルメスは既に次の弾を込め終わっていた。闇魔法の高圧縮エネルギーと言う弾を。『魔口砲』の仕組みは拳銃と似ており、弾は螺旋の動きで音速を超える。装填は一発ずつしか装填出来ないが、威力と早さは充分だ。
流石に傷を放置出来ず、逃げて回復に努めようとロアゴートがそう考えていたが、エルメスは逃さない。
「逃さないんだから~」
生身である右手に傷を付けて、血をだらだらと流していく。そして、血が鞭のようにロアゴートへ向かっていく。
ロアゴートの動きは読まれていたようで、鞭に捕まり、動きを制限させられてしまう。
「良くやった」
最後に、翼を使って飛んだホタルがメテオインパクトをロアゴートの顔へ打ち込んだ。
その威力は、顔を粉々に砕いて、残っていたHPをあっという間に0へ落としたのだった。粉々にするだけに留まらず、身体が地面へ叩きつけられていた。
「よし、強くなっているな。あのスキルを取ったのは正解だったな」
「お疲れ様でした!!」
「やった~、レベルアップしたよ~」
《レベルアップしました。サイバー・リトルヒューマはLv11からLv12になり、スキルポイントが増えました》
《スキルの経験値が貯まり、『メテオインパクトLv4』にレベルアップ致しました》
《スキルの経験値が貯まり、『打撃強化Lv4』にレベルアップ致しました》
《条件を達し、称号の『森主の撃退者』を取得致しました》
お、こっちもレベルアップしたな。
1週間の強化合宿で前よりはかなりパワーアップしている。
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サイバー・リトルヒューマ(名称 ホタル)
Lv12(6UP↑)
HP:752/752(120UP↑)
MP:580/580(120UP↑)
SP:690/690(120UP↑)
物攻 201(60UP↑)
物守 695(120UP↑)
魔攻 200(60UP↑)
魔守 695(120UP↑)
速度 485(120UP↑)
スキル
〈継承〉
『機人形Lv4』、『堕天使の右手Lv4』
〈上級〉
『状態異常無効』、『捕縛無効』、『真・空間認識』、『黒死点Lv2』(1UP↑)
〈中級〉
『偽造永久機関Lv6』(+510)、『メテオインパクトLv4』(1UP↑)
〈下級〉
『解析Lv8』、『念話』、『雷獣Lv6』、『咆哮Lv5』(2UP↑)、『望遠Lv5』(2UP↑)、『魔力操作Lv6』(1UP↑)、『気配操作Lv9』(3UP↑)、『HP上昇(小)Lv7』、『打撃強化Lv4』(NEW)、『斬撃耐性Lv6』、『打撃耐性Lv6』、『衝撃耐性Lv8』、『嗅覚強化Lv6』(2UP↑)、『火耐性Lv4』(3UP↑)、『水耐性Lv1』、『土耐性Lv1』、『風耐性Lv3』(2UP↑)、『雷耐性Lv2』、『光耐性Lv1』、『闇耐性Lv6』(5UP↑)、『反動耐性Lv8』(1UP↑)、『痛覚耐性Lv8』
称号
『狂戯の霊魂者』、『迷宮の踏破者』、『継承者』、『死霊の撃退者』、『森主の撃退者』
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新しい称号が出たな。死霊みたいなパターンか?
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森主の撃退者
森主の名が付く魔物を撃退しの者に送られる称号。効果:動物の魔物に対する与ダメージが増大する。
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やっぱりな。
まぁ、一週間でこれだけ鍛えることが出来れば、充分だろうな。
いざ、獣人の領地へ入るか!!
もうすぐで獣人の領地へ入る。何があるか楽しみにしながら、脚を進めていくのだったーーーー
アルエルとエルメスの強化され具合は次回にて!!




