75.エルディ樹…………はぁっ。
はい、続きになります!
討伐対象は場所がわかっていたので、すぐに会えた。更に、自分達よりも弱かったから出会って、数分も掛からずに殲滅することが出来た。
「弱っ、ゴブリンの種族はどいつも弱いのか?」
「そうですね。ダンジョンで出会ったスノーゴブや討伐対象であるマダラゴブは生活の環境が違いますが、どちらもゴブリンの派生になります」
「派生……あ、進化か?」
どちらもゴブリンから進化した魔物だが、所在する環境に合わせて進化することが多いらしい。
ゴブリンでさえも派生があるのに、サイバードルグには無かったのか?
気になる所だが、継承者になったお陰で特殊進化と言う進化で、普通の進化よりも強くなっているから、結果オーライでオッケーにする。
「魔物の進化って、不思議なんだよな。環境に合わせて進化する者もいるし、俺みたいに人間みたいな魔人になることもあるし」
「魔物の進化については、全てを解明は出来ていないので、何とも言えませんが」
「ふーん。それよりも、依頼を報告してから、宿に向かうぞ!! あ、ベッドで寝るのは初めてじゃね?」
記憶を掘り起こしてみれば、ホタルは生まれ変わってから一度もベッドで寝たこともないのだ。
人間だったころのベッドの感触を良く覚えているので、ベッドの温もりが恋しくなってしまったようだ。
「さっさと行くぞー!」
2人は早足で街へ戻って行きーーーー
「微妙…………」
「えっ、この枕はふわふわではないですか?」
「うーん、確かにふわふわだけど、少しは張りが欲しかったなぁ」
現在、ホタル達はエルディ樹の地下にある水に囲まれた珍しい宿に泊まっていた。1人で3000センだったが、依頼をこなせたのでもう一泊は出来るぐらいの余裕はあった。
宿に泊まれたのはいいが、ホタルは微妙と不満を漏らしていた。
高かった分、綺麗に整えられていたベッドだったが、ホタルは生まれて初めてのベッドにダイブをするとーーーー
下は弾力が全く足りない敷きベッドにふわふわすぎる枕。掛け布団だけはバッチリだったが、アンバランスな状態にホタルは不満を漏らしていた。とにかく、枕が柔らかすぎると。
ベッドが微妙なのは、残念だったが、夕食は期待できるだろうな?
受付は客が並んでいたことから、人気の宿と言える。人気がある宿なら、食事ぐらいは期待できるだろう。
「なんでだ」
「受付の時は気付きませんでしたが…………エルフばかりですね。周りを見ても」
何故、そんなことになったのか?
少しだけ遡り、ホタルとアルエルが食堂に入るところから始まる。
食堂にて、2人はメニューを見ずにここのオススメを頼んだ。
暫く待って、料理が来た時はテンションが上がっていたが…………料理を見た瞬間にテンションは萎んでいった。
二人席のテーブルに置かれた料理はーーーー
原緑のサラダ
細菜の焼き添え
七色マッシュスープ
膨麦のパン
野菜ジュース…………
肉や魚が全く使われてない野菜のオンパレードだった。
ホタルはその料理から違和感を感じ、他のテーブルを見てみたが同じような野菜のメニューばかりだった。
更に、客もエルフばかりで人間や獣人は1人もいなかった。俺たち以外がエルフで、その料理を美味しそうに食べていた。
「俺達が泊まれたことから、人間は宿泊禁止じゃないのはわかるが、1人もいないのはおかしくないか……?」
「どうやら、ここはエルフに人気の宿だったみたいですね。メニューを見ても、肉や魚は全くないですね」
「シーザス!?」
ホタルは後悔した。宿のサービスは他の宿と比べて、一級品かもしれないが、その評価はエルフばかりが出していたからである。
きちんとセリア達に詳しく聞けば、回避することが出来たかもしれないが、ロマンが邪魔をしてしまい、失敗してしまった。
ベッドは仕方がないとしても、料理だけは肉や魚も使われた料理が食べたかったと思うホタルであった。
少し落ち込みながら、料理を食べて直ぐに部屋へ戻った。
料理の感想?
まぁ、美味かったよ。野菜好きの人にオススメ出来る宿だと言えるぐらいに。
…………腹は満たされたけど、心がなぁ。なんか、ポッカリと空いちゃって、野菜料理だけで満たされなかったんだよな………………はぁっ。
溜息を吐きながら、特に良くも悪くもないベッドに潜り込むホタルであった…………
野菜だけしか出さないホテルや旅館とかはあるのかな?
気になるところだけど、次回からはようやく魔闘技会が始まります!




