69.エルフの領地
お待たせました!
昨日はリアルが忙しくて、投稿出来ませんでした。お楽しみにしていた方々、すいませんでした。
では、続きをどうぞ。
エルフの領地
ここは帝国領と違った雰囲気を持つ森が広がっている。
イングランドラゴンから逃げている内に、ホタル達は既にエルフの領地に入っていた。
うわぁ、綺麗な森だな…………。
なんか、さっきまで歩いていたが森とは大違いだわ。
何故、こんなに違うんだろ?
それは、森に宿っている魔力の違いだ。帝国の領地にも魔力が宿る森もあるが、これは小規模である。
エルフの領地にある森の全てに魔力が宿っており、エルフ達が好む住みやすい場所となっている。
他の領地と違う理由は、エルフが住まう場所には精霊ありと格言があるように、精霊が沢山集まっているので、森に魔力が満たされていくのだ。
格言はありそうで、ないんだよねー。
そんなことを考えながら、御飯になる動物や魔物を探す。今の偽造永久機関はカラッカラになっているので、溜めて置きたかった。
「あの光は下級精霊ですが、食えませんね」
「そうだよなー。ただの光にしか見えんし」
流石にホタルでも光までは食べられない。食べてみようとしたが、実体がなくてただの魔力が浮いているのと変わらなかった。他者の魔力を吸う術がないホタルには無理なことだ。
「おっ、早速魔物が現れたか」
「はい。あれは牛の魔物、バッフォウルですね」
見た目は凶暴そうな牛で長い角が鋭く尖っていた。アルエルの話によると、危険度はDらしい。試しに解析で調べておく。
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バッフォウル
Lv14
HP:98/98
MP:87/87
SP:124/124
物攻 93
物守 83
魔攻 28
魔守 74
速度 109
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ホタルの相手にならない弱ステータス。良い経験値にならなそうなので、アルエルに譲ることに。
「イエッサー! 私が倒してみせます!」
魔法関連以外は互角。そして、得意な火魔法は森の中では使えない。なら、アルエルは土と風だけでバッフォウルを倒さなければならなくなる。
スピードが高いバッフォウルに攻撃を喰らわずに魔法を当てられるかで勝負が決まるだろう。
「”土壁”」
アルエルはまず、土壁で進める道を減らしていく。バッフォウルは土壁を避けて、アルエルへ鋭い角を突き出す。
「”風球”!」
真っ直ぐに突っ込んでくるバッフォウルに対して、大きな風の塊をぶつけた。打ち勝ったのは魔力が高いアルエルだった。
ブモォッ!?
バッフォウルは吹き飛ばされて転がったが、すぐに起き上がって、近付かずに警戒する。
それは魔法を使えるアルエルには悪手である。距離を取って、アルエルばかりに警戒していたらーーーー
「私ばかりに警戒していたら、下が無装備ですよ! ”岩塊手”!」
今度の土魔法は、アルエルの側からではなく、相手の顔下から現れた。そのままアッパーをするようにバッフォウルの顎を打ち抜く。
「終わりです」
最後に吹き飛んで隙だらけのバッフォウルに風魔法の鎌鼬でトドメを刺した。首と胴体が離れて、HPも0になった。
「あっさりと倒したなー。ステータスでは、魔法以外は余り変わらないのにな」
「おそらく、ステータスの中で一つでも秀でているだけでも、やり方次第で圧勝出来るかと」
「ふむ。アルエルは物理に頼らずに魔法だけと決めていたから、判断も早かったかもな。それに、バッフォウルはアルエルが色々な効果を持った魔法を使えるのを知らなふかったのも負けの要因だな」
結果はアルエルの勝利で、双方のステータスが余り変わらなくても、突出したステータスの一つがあれば、やり方次第で圧勝出来るのがわかった。ホタルが使える解析という強みを活かして、戦っていけば死ぬことはないだろう。
「バッフォウルは牛だから、焼けば美味しいんだろうな。焼肉やステーキとか作って…………また別のが近づいているな?」
「は、はい。この足音は……木の上から来ていますね」
戦いの途中に、『真・空間認識』と『超聴覚機』に反応があったが、まだ3キロ先だから、無視していたが……明らかにこっちへ向かってきているのがわかったのだ。
木の上を跳び変えて、進んでいたから猿の魔物かと思ったが、『真・空間認識』は1キロ内になると、少しだけ細かくわかるようになる。
「あれ、この感じは……人型?」
「もしかして、エルフではーーーー「何者だ!」……もう来ちゃいましたね」
「早いな」
凄いスピードだったなと思いながら、上を向けてみると、弓矢を持ったエルフが二人いた。あれ、反応は一つだけじゃなかったかと思ったが、叫んだ女のエルフと別の一人の少女は隠密系のスキルを沢山持っているからだと解析で理解出来た。
「答えろ! 何故、立ち入り禁止の領地にいる!?」
「立ち入り禁止……? もしかして、警備の人ですか?」
「そうだ。我らはソフリャ森林を警備する者だ。それより、何故、ここにいるのか答えよ。答え次第でここで討つ。何故、子供がいるのか知らんが、親子か?」
「お、親子!? し、失礼ですよ!! 私はまだ15歳ですよ!!」
「え、あ、すまない……」
親子と言われて、アルエルは顔を赤くして怒り出した。まだ15歳なのに、そんなことを言われたら怒るだろう。兄弟にしては、髪色や顔の作りが全く似てないだろうし、ホタルの見た目はまだ6、7歳にしか見えないから冒険者と言われても信じてくれないだろう。
「まぁまぁ、アルエル。落ち着けよ」
「ホタル様ぁ……」
「すまなかったな。俺はホタル。アルエルは俺の配下で、ちょうどあの山から降りてきたとこだ」
「……? 喋り方が子供らしくないな。って、あの山から降りてきただと? 嘘を言うな、あの山はイングランドラゴンがいるバイルドム山じゃないか!!」
「バイルドム山と言うのか。俺達はこことは反対側にある帝国の領地にいたんだが、イングランドラゴンに襲われて、ここまで逃げ切ったとこなんだよ」
「嘘ばかりだな。イングランドラゴンに襲われて、生きている訳がない!!」
嘘だと思い、無断でソフリャ森林へ入ってきた者に弓矢を向けるエルフ。
「嘘だと思うなら、そっちのエルフに確かめて貰えばいい。『嘘感知』のスキルを持っているんだろ?」
「っ!? な、何故それを?」
「ふむ、接触しないと嘘を見抜けないか。なら、手を握って、嘘か調べてみればわかるさ」
「…………なら、拘束してから確かめてみればいいだけだ」
「それは、武力を奪った後だろ? それは嫌だね。俺達もお前らが本当に警備員かわからないし、もしかしたら盗賊かもしれないだろ? だったら、大人しく捕まってやれないな」
「……ホタルと言ったな? 我らを盗賊と同義するなら、子供であっても容赦はせんぞ!!」
「ちょっ、セリア……」
隠密系のスキルを沢山持っているエルフは、盗賊と言われて怒っているセリアと言うエルフを止めようとした。だが、既に矢は射られた。矢はホタルの肩へ向かって行こうとしていたが…………
肩に刺さらず、手の平によって止められていた。
傷は刺さらなかったので、チクッとした程度だった。ただの矢といえ、人間にしか見えない子供が刺さらずに止められたことにエルフ達は驚愕していた。
「アルエル、何もしなくていい。ここは俺がやる。聞きたいことがあるしな」
「イエッサー!」
アルエルは敬礼をし、ホタルの指示通りに何もせずに待機する。
ホタルは二人のエルフを生きたまま捕まえるために動き出すのだった…………
次回はエルフと戦いに!!




