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55.vsスノゴーレム

はい、今回はちょっとだけ長いかな?

では、続きをどうぞ!

 


 HPが高い魔物、ゴーレムもその魔物に入る。身体が無機物で出来ており、魔力の核で動き出す魔物だと言われている。

 だが、目の前のスノゴーレムは…………




「核がない……」

『みたいだな。ゴーレムは核が弱点だっけ?』


 ゴーレムは核が原動力であり、それを壊せばゴーレムは止まるのだが、弱点である核が見当たらなかった。では、身体の中に隠れているのでは? は身体が氷で透けていて向こうが見える状態なのだ。でも、無い。


『こりゃ、核という弱点を突くのは無理だな。だが、身体が氷で出来ているなら、火魔法でやれそうじゃない?』

「うーん、この迷路を作った者がわざわざ核の弱点を無くしても、火に弱いという弱点を残す?」

『とりあえず、火球を一発当ててみ』


 アルエルはホタルの言う通りに、火球を当ててみた。ゴーレムの俊敏は高くなかったから、簡単に当たったが…………




 ピカッと光ったと思えば、火球が返ってきた。




「あわわっ!? ”火球”!!」


 アルエルは慌てながらも、同じ魔法で相殺をした。返されたが、スノゴーレムが何をしたのかわかった。


『魔法を反射するかもな。アルエルは何も出来ないから、下がっていろ』

「えぇー」


 とりあえず、風球や土球も当ててみたが、結果は予想通りだった。火魔法だけではなく、魔法全般を反射するようだ。


「魔法が駄目なら、どうすれば……」

『咆哮なら、魔法じゃないから効くだろう!!』




 グォォォォォォォーー!!




 咆哮の衝撃波により、スノゴーレムは一歩だけ下がった。だが、HPを見てみれば、10しか減っていなかった。


『チッ、衝撃耐性を持っているな!』

「太い腕が来ます!!」


 スノゴーレムもやられっぱなしではない。元から大きいスノゴーレムは何歩かでホタル達の側に行き、太い腕で薙ぎ払いをしてくる。


 舐めるな! 電磁盾で痺れさせてくれるわ!!


 麻痺を付加した盾がホタル達の前に現れ、太い腕を止めようとした。




 バキッ!




 盾に当たったが、一撃で壊されてしまって麻痺になった様子がなかった。無機物だから、麻痺らないかと思いながら後ろへ跳んで、ダメージを軽減しようとする。


 グゥッ!?


 後ろに跳んだり、盾があったお陰で、威力は減っていたといえ、数メートルは離されてしまう。


『かー、重いな!』

「一度、階段まで引きますか?」


 階段を通れば、大きな身体をしているスノゴーレムでは追ってこられない。だが、ホタルは撤退を選ばなかった。


『効かなかったからって、すぐに撤退は却下だ。お前はスキルポイントが残っているよな? そこから使えそうなスキルを探してみろ』

「えっと、ホタル様は……」

『咆哮を取ったばかりだから、スキルポイントはあまり残ってない。アレは俺が相手をするから、安全な場所まで下がっていろ』


 ホタルは今に使えるスキルだけで、何処までやれるか試すことに。


『疾風は効かないと思うが、試してやる!』


 疾風がスノゴーレムを包み込むが、【病苦】が出ず、振り払われてしまう。

 次は雷砲で周りにある氷の塊をぶつけようとしたが、氷の塊の方が割れてしまって、ダメージを受けた様子はなかった。




『喰らえ、鋼鉄の頭を!!』




 雷脚を使った、自爆気味の頭突きで少しはダメージを与えようと突っ込む。

 ホタルはスノゴーレムの右脚を破壊するぐらいの勢いで突っ込んだのだがーーーー




 僅かに削れただけで、HPも15しか減ってない。反対に突っ込んだホタルは30ダメージも受けてしまった。


 硬い!


 だからって、そのまま引き下がるのは男が廃る。しかし、他に手が無い…………と思っていた時に、神のお言葉(笑)が聞こえた。



 《条件を達し、『メテオインパクト』を取得致しました》



 なんだこれ? 凄そうな名前だが…………。



 雷獣のこともあるから、簡単に喜べなかった。まず、解析で調べないと思い、スノゴーレムから距離を取る。

 そして、新たなスキルの効果を調べたら…………



 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 メテオインパクト


 頭突きの強化版で、星の力を借りて瞬発力を上げる技。防御力を無視して、相手に大ダメージを与える。但し、自分もダメージを受ける。


 ーーーーーーーーーーーーーーーー



 やっぱり、自爆技じゃん。

 でも、防御を無視して大ダメージを与えられるのは魅力的だ。

 自分のHPはまだ沢山あるし、もしもの時は偽造永久機関があるから、やってみる価値はある!!


 そんなホタルの様子に気付いたのか、スノゴーレムは冷たい息を吐き出した。冷たい息は相手の動きを鈍くさせることが出来て、範囲も広い。このままなら、ホタルは避けきれずに当たるはずだった。




「やらせません! ”火炎獅子”!」




 少し離れた場所で戦いの様子を見ていたアルエルが動いた。

 ホタルの前に火炎獅子が現れ、冷たい息を代わりに受けていた。だが、火炎獅子は魔法だから動きが鈍くなることもなく、冷たい息からホタルを守ったのだった。

 冷たい息が止み、ホタルはその隙に真正面から突っ込む。




 メテオインパクト、行けぇぇぇぇぇッ!!




 今度は脚にではなく、腹へ向かってメテオインパクトを発動していた。なんとなくだが、この一撃が決まれば倒せるとわかったからだ。

 その勘は当たり、スター型で出来た煉気の塊がホタルの周りを回って、瞬発力を格段に上げてーーーー




 スノゴーレムの腹を突き抜けた。




 同時にホタルも大ダメージを受けるが、瞬時に偽造永久機関の能力で回復していく。


 決まったか!? …………あ、これはフラグだ。


 スノゴーレムは大ダメージを受け、腹にも貫通された穴があったが、まだHPは僅かに残していた。

 スノゴーレムはすぐに振り向いて、ホタルを叩き潰そうと倒れてきた。

 そのままなら、ホタルは死ななくても大ダメージを受ける可能性もある。ホタルは潰されようとしていたが…………そうはならなかった。




「新しいスキルを取りました! 今に私が助けます!!」




 アルエルが新しいスキルを取った。そのスキルは、『煉爆』。魔力ではなく、煉気を使って爆発を起こすスキルだ。

 その爆発は魔法ではないので、反射は出来ない。




 ドガァァン!!




 まだスキルレベルが低いので、倒すまではいかなかったが、倒れる軌道を逸らすことは出来た。


『良くやった。これで終わりだ!!』


 再び、メテオインパクトで突っ込み、スノゴーレムの頭を吹き飛ばしたのだった…………









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