52.見つけ
続きをどうぞー。
辺りに疾風が撒き散らされており、6体のイビルモンキーが倒れている。
レベルアップした疾風の相手にならなかったな。操作性が上がると、複数相手にも余裕で相手に出来るようになったぜ!!
《レベルアップしました。サイバディクスはLv10からLv11になり、スキルポイントが増えました》
《スキルの経験値が貯まり、『反動耐性Lv3』にレベルアップ致しました》
《スキルの経験値が貯まり、『雷獣Lv5』にレベルアップし、『電磁盾』を使えるようになりました》
おっ、前にレベルアップしたのも合わせて、レベル11になったなー。
今のステータスは……。
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サイバディクス(名称 ホタル)
Lv11
HP:215/215
MP:175/175
SP:250/250
物攻 45
物守 210
魔攻 40
魔守 210
速度 125
スキル
〈継承〉
『機人形Lv3』
〈上級〉
『状態異常無効』、『捕縛無効』
〈中級〉
『疾風Lv6』、『偽造永久機関Lv4』(+320)
〈下級〉
『危険察知Lv7』、『解析Lv8』、『雷獣Lv5』、『望遠Lv3』、『魔力操作Lv3』、『気配操作Lv5』、『HP上昇(小)Lv5』、『斬撃耐性Lv5』、『打撃耐性Lv6』、『衝撃耐性Lv7』、『魔力感知Lv3』、『嗅覚強化Lv4』、『反動耐性Lv3』、『痛覚耐性Lv5』
称号
『狂戯の霊魂者』、『迷宮の踏破者』、『継承者』、『死霊の撃退者』
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アルエルと一緒にいた時、ホタルも少しだけレベルを上げていたが、ダンジョンにいたよりは余り上がってない。
進化も前までは10だったが、今は10で進化せずに、レベルアップしている。次の進化は何レベルかわからないが、山に着く前に進化出来るようにしたいと考えていた。
今みたいに群れで襲ってきてくれないと、なかなかレベルアップしないがな。
雷獣は…………また攻撃技じゃないか。名前に盾と出てるし。
「この調子で、魔物を狩りながら山に向かいますか?」
『そうしたいが、それだと時間を喰うよな。あの馬車が戻ってきたら危険だし』
「なら、襲ってきた魔物だけを相手にし、こちらが先に見つけても無視する方向でよろしいですか?」
『そうだな』
襲ってきた魔物だけを相手にし、先へ進むと決めた。目的の山まで向かい、魔物にも襲われるのを含めて考えると3日ぐらいは掛かると推測する。
『よし、向かうか』
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5日経ち、ようやく目指していた山の付近まで着いた。そして、山の付近にログハウスがあり、兵士の姿をした人が立っていた。
「やっぱり、ホタル様が言っていた通りに何かがあるみたいね」
『む、あの洞窟は……』
ログハウスがある場所の近くに構えている洞窟があった。魔物の巣だったら、ログハウスが近くにあるわけがない。なら、あの洞窟は……
『まさか、ダンジョンか!?』
ホタルはチャンスだと思った。もし、クリア出来れば継承スキルを手に入れることが出来るのだから。
周りにいる兵士達がいることから、既に入っている者がいるかもしれないが、まだクリアされてない可能性もある。
なら、ホタルがやることは一つだけだ。
『おい、山に登る前にダンジョンへ挑むぞ!!』
「イエッサー!」
ダンジョンのことはホタルから聞いている。珍しくスキルがあり、強くなれるなら挑んだほうがいいのはわかるからだ。
兵士の数はアルエルによると、ログハウスにいる数も含めて、10人。外には5人が警備をしていて、ログハウスは休憩している5人だろう。
『俺は中にいる奴を殺す』
「では、私は魔法で外にいる人を吹き飛ばします」
役割を決め、ホタルは外にいる兵士に見つからないようにログハウスの後ろへ忍び寄る。まず、中を壊滅させたら、アルエルが動く方針になっている。
一回分の疾風じゃ、5人をやるのは難しいが、ログハウスなら密封に近いからーーーー
ホタルは隙間を見つけ、中へ疾風を一気に流し込む。
中にいた兵士は突如に苦しみ始め、外に知られずに皆を殺した。
アルエルはログハウスにいた兵士が死んだと音で理解し、『火炎獅子』を五体発動した。
「なんーーーー!?」
「熱い!! あぁぁぁーー!!」
「貴様! 何者だ!?」
急に炎の獅子に襲いかかれてしまい、殆どの人は反応が遅れていた。『火炎獅子』が効いたのは4人で、兵士長だと思える者がアルエルの魔法を水魔法で迎撃していた。
更に、水魔法で兵士達の消火もしていた。
「あら、やりますね」
「なんだ、その奇妙な耳は!」
「き、奇妙って……、気に入っているのに……」
アルエルの耳はホタルに褒められたから、気に入っていた。奇妙だと言われ、怒りで魔法を放とうとする。
「斬り裂け、”鎌鼬”」
今度は、風魔法の『鎌鼬』が兵士達を襲う。その数は、10発を超えていた。『火炎獅子』によって、ダメージを受けた兵士達は避けきれず、HPを0にして死んだ。
「舐めるな! ”水流壁”!!」
無事だったのは、兵士長だけで水の壁が殆どの鎌鼬を防いでいた。威力が高かったから、何発かは壁を突き抜けたが、兵士長は向かってきたのだけ剣で斬り伏せていた。
「あ、ヤバイかも。私だけではキツイみたいですわね」
「1人だけで攻めてくるとは、馬鹿な奴だな。4人はやられたが、まだログハウスには5人もいるぞ。降伏しろ!!」
「お断りよ。あのダンジョンは私達がクリアさせて貰うわ」
「やはり! あのダンジョンが目的だったか…………私達?」
1人しか姿が見えないのに、アルエルが私達と言ったことに、他の仲間がーーーーと考えていた所に胸から銀色の刃が飛び出していることに気付いた。
『残念だったな』
「ごふっ、ま、魔物だと……」
「死んでいなさい」
急所を狙われて、他の場所に意識を向けていたため、すぐに反応は出来なかった。最後はアルエルの鎌鼬によって、首を落とされたのだった。
これで、ダンジョンの側にいた兵士達を排除出来たのだった…………




