48.新アルエル
はい、どうぞ!
「あの、聞きたいことがあるのですが…………」
『いいぞ。なんでも聞いてやるから、質問してみろ。その耳以外はな』
「この耳が一番、気になるんですが!?」
目を覚ましたアルエルは自分の変わりように驚愕していた。心臓辺りに蒼い珠が埋め込まれているし、自分でも信じられないような力が巡っている。
それよりも、一番気になったのは…………
頭から生えている機械の耳のようなアクセサリー。
「考えようには、アクセサリーのようで可愛いと思いますが…………目立ち過ぎますよ!!」
『まぁ、俺も驚きだったんだよ。お前のステータスを見てみたが、そのアクセサリーはただ生えただけじゃないのがわかるんだよ』
ホタルが解析で見たアルエルのステータスでは…………
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人造人間
Lv1
HP:91/91
MP:418/418
SP:84/84
物攻 31
物守 25
魔攻 185
魔守 101
速度 58
スキル
〈上級〉
『超聴覚機』
〈中級〉
『昇華』、『心導珠』、『魔量臓器Lv1』(+100)
〈下級〉
『危険察知Lv6』、『気配操作Lv3』、『火魔法Lv4』、『風魔法Lv4』、『土魔法Lv3』、『魔力操作Lv8』、『MP上昇(小)Lv3』、『MP消費軽減Lv2』、『魔力感知Lv6』、『痛覚耐性Lv3』
称号
『大犯罪者の妹』、『大魔術師の素質』、『心を持つ人造人間』
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ステータスの数値が強化されており、特にMPの伸びが凄かった。それは、新たに手に入れた二つのスキルがMPを増やしていた。
その効果を見てみる。
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心導珠
MPに+100する。
自分の鼓動による運動エネルギーがMP回復速度を上昇させる。
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なんだこりゃ、何回読んでみても、なんだこりゃとしか言えない説明文だわ。心臓の鼓動が運動エネルギーになって、MP回復速度を助けるとか…………。
まぁ、今までの説明も雑だったし、気にしなくてもいいか。
で、次は魔量臓器で…………。
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魔量臓器
MPに+100する。
エネルギーをスキルレベル×100ずつ貯蔵出来、MPに減った分だけ振り分けて回復が出来る。
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あー、俺の偽造永久機関に似ているな。ただ、MPにしか振り分けられないみたいだが。
うむ、新しい臓器は魔術師向きにあるようなスキルだったな。『大魔術師の素質』を持っていたから、当然だと思えるしな。
最後に…………なんで、これが上級なんだよ?
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超聴覚機
三キロ先の音も拾える。
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『うー、まぁ。上級スキルなんだから、喜べよ?』
「なんで、超聴覚機の詳細を教えてくれないのですか!?」
超聴覚機の効果だけを説明せずに、濁すホタルであった。もし、役に立たないスキルのために目立つ耳を付けられたと知ったらアルエルはどう思うか?
俺だったら、落ち込むわな。あれだけ大きくて目立つと、フードに隠れることも出来ないだろうし……。
なんて、哀れなアルエル……。
強く生きろよ!!
「むぅ、変なことを考えてなかった?」
『…そんなことはないぞ。可愛いと思っただけだぞ。うん』
「か、かわいい!?」
誤魔化すホタルだったが、「可愛い」と不意打ち気味に言われ、アルエルは頬を赤くして耳を撫でるとそうなんだーと機嫌が良くなった。
「な、なら仕方がないですね。私はこのままでいいですよ」
『そうか? ならいいが……』
ホタルも急に耳のことで文句を言うの止めたので訝しむが、静かになったので、まぁいいやーと考えるのだった。
「あ、耳のことで動揺してしまい、お礼を言っていませんでした。助けてありがとうございました!」
『今更、何を言っているんだ?』
「え?」
『お前は俺の仲間だ。契約で眷族となっているが、俺はお前を仲間として頼りにしているからな』
「仲間……ぐすっ」
アルエルは今まで、仲間というものがいなかった。更に、頼られたことも。だから、嬉しくて泣きだしていたのだが…………
『いきなり泣くなよ。情緒不安かよ?』
「一言が余計ですよ!?」
ホタルはホタルであった。それでも、アルエルはホタルと一緒にいられることに喜んでいた。
二人は、暴れた帝国から距離を取って、別の場所へ向かうことに決めた。追っ手が来られたら、厄介なのは間違いない。何せ、出会った教師の二人は、ホタルが強いと思わせる程の圧力を感じたのだ。
もっと強くならなければならないと、死ぬ。それだけはわかっているので、さっさと幾つかの継承スキルを見つけておきたい。
そうして、二人は帝国領から離れようと歩き出すのだった…………
人造人間になったアルエルは魔法特化として生まれ変わりました!
どう成長するのか、ホタルと同じように注目をー!
次回は、皇女様編になります。




