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47.機人形Lv3

本日三話目!

下僕→眷族に変更しました。

 


 少し前のアルカド山ーーーー






 え、何してんだ?


 え、えぇっ……、学園が火事だらけなんだけど!?


 ホタルは覚悟を見せて欲しいと言ったが、学生らしく、虐めていた奴に決闘を挑んで、その覚悟を見せる展開になると考えていた。その後、アルエルは勝つことで扱いが良くなる。さらに、学園に居場所が出来ることで、自分に着いてくることはない。それが、ホタルの計画だった。だったのに…………




 なんで、こんなことになってんだ?




 ホタルはアルエルを見送った後、『望遠』で学園の中を見回していた。アルエルがなんで教会前まで行ったのか、わからなかった。

 門番の人て話していたから、教会に行けとか言われたと思っていた。




 まさか、そこから火の手が上がるとは思ってなかった。アルエルをよく見ると、口がブツブツと動いているのがわかった。

 なんか、覚悟とか言っているように見えた。


 もしかして、覚悟を見せるために放火を!?

 意味わかんね……。


 ホタルは意味がわからず、観察を続けていた。アルエルが”火炎獅子”を発動した辺りから、ようやく目的がわかってきた。明確に、人間を襲っているのが見えたからだ。


 まさか、人間と敵対している?

 そこまで、人間を憎んでいたのか…………?

 …………ふふっ、面白い奴だな。人間と敵対する……いや、決別か。その覚悟を見せてくれたんだ。

 自分が動かない選択はないな!!




 そこから動き、街の中へ入ったのだった。





 ーーーーーーーーーーーーーーーー




「魔物だと? 魔人がアルエルを惑わせたと思ったが……ッ!?」

「黒い霧を!?」


 サイバー系の魔物が別種のスキルを使ってきたことに驚いたのだ。

 ホタルは出せるだけの疾風を出して、襲う疾風と姿を隠す疾風に分けていた。


「アレはヤバイ奴だ! 触れるな!!」

「は、はい!!」


 疾風を一瞬にして、危険だと判断したジュリエ。エルディムは土魔法で、地面を盛り上げて防いだ。


「うらっ!!」


 ジュリエは剣撃を飛ばして、迎撃していた。疾風を防いだ二人だったが…………




「クソ、姿がない!!」

「…………駄目ですね。もうこの場から逃げたようです」


 ホタルとアルエルは疾風で姿を隠した後に、気配操作で存在を薄くしてから逃げ去っていたのだった。


「お前は一体、何者なんだ……!」


 ジュリエが悪態を吐くが、相手には届かずに燃える学園に響くだけで終わった…………






 ーーーーーーーーーーーーーーーー




「ほ、ホタル様……?」

『無茶をするなよ。まさか、人間と敵対するとはな』

「す、すいません……、私、ホタル様と、一緒に……」


 吐血しながらも、なんとか言葉を紡ぐ。今のアルエルは心臓を貫かれて、血が流れ出るのが止まらない。

 まだHPは2残っているが、大量出血で減ってしまい、このままならアルエルは死ぬだろう。


 ……はぁ、この力はタイミングが良かったのか、誰かの略策か?


 ホタルはこの前に、手に入れた物があった。それは、機人形のレベルが上がったのだ。

 その内容が、この状況を助けられる物であり、成功すればアルエルは助かるかもしれない。

 だが、タイミングが良過ぎた。誰かの略策で動いてしまっていると疑ってしまう。だが、この力しかアルエルを助ける方法がない。



『……おい、お前は死にたくないか? 俺と一緒に生きていきたいか?』

「……は、い」


 ホタルは最後の問いかけをし、アルエルは了承した。これで、機人形Lv3の能力を使う条件を達したことになる。


『よし、気を強く持て。失敗したくなければな! 機人形Lv3、『魔機契約』!!』


 新たなスキル、『魔機契約』。この能力は解析で見れば、こうなる。



 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 魔機契約


 契約した者をサイバー系にし、自分の眷族けんぞくとする。契約した者の素質が高いほどに知性を残し、素質に沿った新たな臓器が造られる。低かった場合は、知性無きの化け物に生まれ変わる。

 ただし、契約するには相手の了承が必要になる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーー



 臓器とか詳細がわからないが、契約した相手に素質があれば、強化してくれるような物だと判断した。


「うっ……」

『今は身体を造り直している。痛みがあるかも知れないが、耐えろよ』

「う、あぁ、い、いえっ……さー」


 痛みで苦しんでいるのに、アルエルは笑みを浮かべて返事を返していた。それから意識を失う。

 まだ息をしているので、まだ生きているが時間の問題だろう。


『もうすぐだ……』


 ホタルは冷静に能力を行使していた。ホタルの手は傷つけられた心臓の所に置き、『魔機契約』で使う魔力を流していく。

 傷から膨れ上がる物があり、蒼く輝いていた。順調に能力の行使が行われている時に、神のお言葉(笑)がホタルにも聞こえた。



 《『魔機契約』により、アルエル・ゼリアは人間から人造人間に生まれ変わりました。更に、『魔量臓器』と『心導珠』を取得致しました》


 よし、成功した…………え?

 頭に何かが……?


 アルエルとの契約は成功した。それはいいが、何故か頭からキャラクターが付けるような垂れた兎耳のアクセサリーが生えていた。変わったのは、心臓辺りに『心導珠』が埋め込まれているのが見えているのと、頭のアクセサリーだけ。だが、余りにも印象が変わったように感じていた。


 この姿を見たら、アルエルは何と言うのか…………まぁ、いいか。

 もしかしたら、喜んでくれるかもしれん。多分……。


 見た目は変わってないのに、一気に人気が上がりそうな姿になったことに何とも言えない気持ちになった。

 起きた後の説明が面倒そうだなぁと思うホタルであった…………






未来のキャラクターみたいなアクセサリーを持って生まれ変わったアルエル。

アルエルはアクセサリーのことで何か言われてしまうか……?

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