表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/117

45.原因

はい、続きです!

 


「ほ、本気なんですか!?」

『ん、そりゃそうだろ? あれをや殺れば、お前の悩みを消せる。なら、やらない手はないだろ?』


 ホタルが言う、アレとは…………




 グルグルルゥゥゥ…………




 口には長い牙を持ち、鋭い爪を見せている。獰猛な瞳でホタル達を睨んでいるのは、危険度Cである虎の魔物、ベイサーベル。

 ホタルはそれを相手にしようとしている。


「別にベイサーベルじゃなくても良いんじゃないですか!?」

『仕方がないだろ。一番目に見つけたのが此奴なんだから。あれのHPを減らしてやるから、お前はその短剣でトドメをさせ』

「うぅっ……、それで本当に悩みが消えるのですか?」


 アルエルの悩みとは、術式が勝手に壊れてしまうこと。それを解決する方法はホタルの解析で見つけてある。

 ホタルは詳しく説明する前に、アルエルのレベルを上げる必要があったのだ。だから、魔物を探していたのだが…………一発目にベイサーベルを見つけてしまったのだ。


『ああ。消せる』


 解析を持つホタルには自信があった。レベルを上げれば解決出来ることだと…………




「わわっ! 突っ込んでくるよ!!」

『馬鹿が。真正面から来るとはな……アルエルは下がっていろ!!』


 警戒もせずに真正面から来るのは悪手である。相手が遠距離攻撃を持ってないなら、それでも良かったが、ホタルには…………




『疾風で苦しめ』




 疾風を撒き散らし、純回路も発動しておいた。黒い霧のような物が現れ、ベイサーベルの道を塞いでいた。咄嗟に疾風が来て、驚くベイサーベルだったが、すぐに回避へ移っていた。それでも、少し遅かったようで前脚に当たった。そこから、【病苦】が蝕む。

 疾風は口から摂取させなくても、身体に当たれば、効果が発揮する。蝕むスピードは遅いが、鈍くなる効果はちゃんと発揮されている。

 ホタルは念を入れ、雷牙で噛み付いておきたい。




『咆哮』




 ベイサーベルがベアーズと同じスキルを使ってきた。衝撃波が発生する吠え技で、ホタルから距離を取ろうとしていたがーーーー




『この程度で止まるかよ!!』




 ホタルは疾風で迎撃をせずに、真っ直ぐに突っ込んでいた。今のホタルはベアーズの咆哮を4発受けても、HPの三分の一しか減らせなかったのだ。

 一発ぐらいは無理矢理に突っ込みながら、次の技を与える余裕はある。

 そのまま、喉元へ雷牙で噛み付いた。


 ギガァァァァァァ……


 麻痺も付いたので、鈍くなっていた身体はさらに動きを阻害させる。

 これで、動けなくなった。病苦で減り続けているHPもまだ少しは残っている。


『今だ!! 早くその短剣でトドメをさせ!!』

「イ、イエッサー!!」


 木の影に避難していたアルエルが慌てて、こっちへ向かってきて、ベイサーベルのHPが一桁になった所に短剣がぐさっと刺さった。

 その攻撃でHPが0になり、経験値は全てアルエルへ入っていく。


『レベルは!?』

「えぇと、5も上がりました!!」


 レベルは5も上がり、ステータスが更新されていく。それが、このステータスだ。



 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 アルエル・ゼリア

 レベル8


 HP:56/56

 MP:71/71

 SP:49/49


 物攻 17

 物守 15

 魔攻 56

 魔守 16

 速度 28


 スキル

 〈上級〉



 〈中級〉

『昇華』


 〈下級〉

『危険察知Lv5』、『気配操作Lv1』、『火魔法Lv2』、『風魔法Lv3』、『土魔法Lv1』、『魔力操作Lv8』、『魔力感知Lv6』、『痛覚耐性Lv1』


 称号

『大犯罪者の妹』、『大魔術師の素質』


 ーーーーーーーーーーーーーーーー



 解析で確認したホタルはよし、と頷いて、魔法を使ってみろと言う。


「えっ、これだけで術式が壊れないの?」

『あぁ。使ってみろ』

「イエッサー!」


 ホタルの言う通りに魔法を発動してみる。ここは森の中なので、火は使わずに土魔法の『土球』を発動してみる。


「発動して! ”土球”!!」


 術式が浮かび…………壊れなかった。その発動された”土球”はアルエルが予想していたよりも大きく、重量がありそうな魔法となっていた。


「ふぇっ!? は、発動した!! しかも、普通の”土球”よりも大きい!?」

『やっぱりな。『昇華』が原因だったか』

「なんで……?」


 アルエルにまだ説明してなかったから、混乱しっぱなしだった。そこに、ホタルが解析で『昇華』の効果を教えてやった。

『昇華』の効果とはーー



 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 昇華


 魔法の威力を3倍に増幅させる。その魔法を使う際に、消費するMPも3倍となる。


 ーーーーーーーーーーーーーーーー


 つまり、アルエルは消費する数値も3倍になっていたため、使うMPが足りず、術式が途中で破壊されて発動されなかったり、暴走していたわけだ。

 因みに、魔法のLv1で使える球系に使うMPは15だ。アルエルが使う場合は45も必要になってしまう。魔力操作で使うMPが少し減っているといえ、レベル3時点では足りなかった。

 タチが悪いことに、『昇華』の効果をオフにして発動は出来ないらしい。というより、アルエルがその方法を知らないのだ。だから、アルエルは昇華をオンにしたままで、他の人が使う通常の魔法を使えなかったのだ。


「そんな効果だったんですか!?」

『あぁ。弱い内は役に立たないスキルだったが、ある程度のMPがあれば、今みたいに高い威力を発揮できる。MPの上がりが結構凄いし、魔法の才能が他の人とは比べにならない程、高いんじゃねぇのか?』

「私にそんな力が…………」


 自分の手を見て、惚けていた。急に力を手に入れてもすぐに信じられないのは仕方がないだろう。だが、実際に土球は木を抉っていて、大きな土の塊が転がっている。


『惚けている暇があったら、もっとレベルを上げるぞ! 今のMPから考えれば、あとレベル5は欲しいな』


 アルエルは魔力操作を持っているから、使うMPを消費することも考えれば、あとレベル5を上げれば、球系を3発は撃てるようになる。


『あ、スキルポイントを使って、MPを増やすかMP消費を軽減するようなスキルを覚えとけ。終わったら、また魔物を探しに行くぞ!』

「はーー、イエッサー!!」


 ようやく手に入れた力を実感しつつ、二人は別の魔物を探していくのだった…………







ついに、アルエルの悩みが解決しましたね!!

強いスキルのせいで、使えない……そんなスキルでした。『昇華』は。


では、次回は、アルエル視点になります。

そこから大きく変わっていくことになるかも…………


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ