表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
名もなきエースたちの戦記  作者: 飛桜京
プロローグ
1/19

プロローグ

わけあって他の話を書き始めました。実験的要素が強いですがよろしくお願いします。


一月二日、誤字訂正しました。

数日前。次に出す話題に困っていた私に先輩が面白そうな話題をくれた。それは、十年前に現れた英雄たちについてだった。子供たちでさえ知っている英雄たち。しかし、彼らのデータは一切ない。これは美味しいことだ。しかも、先輩は彼らを知る人々に話をつけてくれた。今の私にこれに食いつかない手はなかった。


◼︎◼︎◼︎



「まだかな」


ベンチに座って晴れた日のうららかな午後の陽気を浴びながら 私は呟いた。


十年前、世界が滅亡する寸前まで追い込まれた第三次世界大戦がこの街で終結した。終戦直後の世界はどこもかしこも焼け野原だったが、今では少しづつだがビルも建設されていき、戦前の面影を取り戻しつつある。


そして、終戦からちょうど十年の数日前、世界の破壊を防いだ四人の|死神≪ヒーロー≫たちの銅像が除幕された。飛行服に身を包んだ二人の少年たちと一人の少女。そして一人の女性。三人はまだ若く、二十歳には届いてなさそうだ。三人とも朗らかに笑っている。女性は聖母のような慈愛に満ちた眼差しで三人を見守るように微笑んでいる。


その下の碑文には、「世界を守った四人の名もなき英雄を讃えて」とある。


今日、私がここに来たのはこの四人について調べるためだ。文献で調べても彼らの情報はゼロに等しく、あったとしても最上級レベルの機密事項とされていて、調べることができなかった。


分かったことは彼ら第501飛行小隊がBLUE BIRD隊と名乗り、開戦から一年後、どこからともなく急に現れて獅子奮迅たる戦いを繰り広げ、戦争が終わった直後にまた何処かへと飛び去り、その後の消息は不明だということ。戦争前半は青色のF-2戦闘機、赤色のF-15戦闘機、白色のJAS-39戦闘機、黒色のSu-27戦闘機に乗っていたこと(後半は不明)。それくらいしか分からなかった。


そこで、あの戦争で彼らと共に前線で戦った者から話を聞こうと思ったのだ。


もちろん簡単なことではないということは分かっている。だが、我々には知る権利がある。ジャーナリストの一人として、名前だけが一人歩きしてしまい、真偽様々な状態になっている彼らのことを世に知らせたいと思ったのだ。


ここで待ち合わせということで像を眺めながら待つこと数十分。そろそろ眺め続けるのにも飽きてきたころ、その男はやってきた。


「やあ、待たせてしまったようですまない」

「いえ、おきになさらず」


車椅子に乗った壮年の男性。彼はジョージ・マクマホン。インドネシア空軍に所属し、F-16戦闘機に乗って終戦まで戦い続けた男。インドネシア領海での空戦で彼らと最初に出会った男たちの一人で、今では唯一の生き残り。今は大戦末期に負傷した為に空軍を除隊し、昔からの夢だったという教師として教壇に立っている。


「彼らについての話、か。さて、どこから話したものか」

「できれば彼らと出会った時の事を教えて欲しいです」

「ふむ、そうだな。あれは、12年前のことになるか。よく晴れた日のことだった。三十機の敵戦闘機の大編隊が我が国に侵攻して来た時のことだった---」

次回は一月七日の予定です

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ