僕とイカズチ
自分を痛めつけて他人を呪って、幸や不幸を願って、死んでやると意気込んでベットに潜り朝起きて生に安堵するそんなくだらない人生のくだらない一輪を今日も回す。流れてくる水に流され回る水車の様に、流れてくる絶望をエネルギーに今日という一日を回す。
目を擦り日光が視界を掠める。あまりの眩さに僕は不快感を露わにせざるを得なかった。
朝の支度をして、スーパーカップを頬張る。
冷たい物体が胃を通る異物感を美味しいという感情に置き換え、諦めたかのように玄関にたどり着く、スプレー型の日焼け止めを塗り、虫除けスプレーを全身に吹きかけあまりの匂いのキツさに、僕は顔をしかめた。
電車に揺られ学校に行く、スタスタと歩く周りに合わせて、それなりに早く歩こうとするがすぐに疲れてゆらゆらと歩く、「眩しいな」目の前にある太陽に言ったのか、それとも周りの人間に言ったのか、僕は分からなくなりながらただ道を歩く。
不意に暗い場所を求め路地裏をチラッと見る。役目を果たし終え惰眠を謳歌しているだろう街灯があろう事か残業をしていた。
日本の社畜精神はまさか無機物にまで至るとは、ある種の感動のようなものが漏れる。
そこで異変に気がついた。
そこにはボロボロの布切れに身を包み、ビカビカと力強く光るそれに不釣り合いな弱々しい少女がいた。
「あの街灯の上司は君だったか」
声に出たのはそんな言葉だった。
「じょうし?なんですか、それは?」
至極真っ当な答えが帰ってきてしまった。
とは言え上司とは何かと聞かれた僕は必死に考えた。
なかなかに難しいものだ。僕は真剣に考えた
うぅむ、と余りに難しい問いかけに悶々としていると、目の前の街灯の上司が口を開く。
「私は、危ないから近づかないでください」
弱々しく、それでも強く主張する。
「そうか、君は危ないんだな」
「はい、だから」
その顔はなんと言うか切なかった。慣れていると言った表情と声色の奥に寂しいと嘆く何かがあった。
唐突にされど心の底から心情がエコーする。
僕の過去が彼女を救わないといけないとうったえる。
彼女を放っておけないそんな考えが脳を支配する。
「危ないなら、助けないといけない、年端もいかない少年少女を守るのは、人間の義務だから。」
「それに、電気を使える少女に出会えたんだ。こんな幸運なことはない僕は君に興味を持っている。半ば興奮しているようにも思える。人は皆特殊能力に憧れるものだからね。」
彼女は困ったように苦笑いをした。
「どうして。」
「僕がそうしたかったからさ。」
行き当たりばったり、僕の悪い癖だ、直そうと思ったことはない。さてどうしようか。
こんなところで路頭に迷ってるということは行く場所もないのではないかと考えた僕はとりあえず
僕の部屋に彼女を迎えることにした




