バケモノ
実「はぁ....はぁ...」
初めての修行から一週間の時が過ぎた。あれからというもの僕はシャドウのスマートな纏い方、応用方法の研究に時間を割いていた。
そして、研究がひと段落落ち着いた今、僕は先輩に感情を感じ取る修行をしてもらっている。
???「おいおい実、こんなんでヘバッてっと7月の探索任務までに間に合わねぇぞ。」
今僕は林原奏さんに教わっている。
実「......奏さん、コツとかほんとにないんですか?」
奏「......コツ?」
実「はい。」
奏「強いていうなら、感じろってだけだな。」
(感覚的な問題ならどうしようもないんじゃ......)
実「じゃあ、奏さんどうやってできるようになったんですか?」
奏「俺はな〜、”カラス”とぶち当たったときにな〜んかできるようになった。」
才能というのはこういうことなんだろうなとしみじみ思った。
奏「言っとくけど、班長やら翼さんだって俺みたいにフワッとした感じで俺も頭抱えたからな!?」
そういうもんなのだろうと自分の中で結論付けていつかできるようにと願った。
奏:「まぁ、お前のペットはできてるし、いずれできるようになるじゃろ。」
シャドウは知らない間にいつも僕の先を行っている。その才能、僕に少し分けて欲しいところだよ。
奏:「ほいじゃ、話もまとまったところですので、今日はもうゆっくりして寝なねー。」
実:「はい、ありがとうございました。」
そう言って奏さんはトレーニングルームを出た。
________________________________________
___翌日
ミーティングルームに僕ら一年生は集められていた。
疾風:「急だが、君たちには僕と一緒に一班の手伝いに来てもらう。来たくなければそれでも構わない。一応、命の危険性もあるからな。」
夢華:「別に私は良いんですけど、なんで一班の手伝いに行かないといけないんですか?」
疾風「去年の行方不明事件で大分人が減ったからね。辞める人がめちゃくちゃ出たんだ。それの穴埋めさ。」
希望:「何故僕らなんですか?即戦力である先輩方を差し置いて僕らを連れていく意味って...」
疾風「いや〜バケモノの数が最近減ってきたって聞いてね。この機会に一班も実践経験を積ませるって言ってたからうちもぜひってね。」
?
実「あの、バケモノってなんなんですか?」
一瞬沈黙が鳴り響く。
その場にいた全員が僕の方を見てキョトンとしている。そんなにまずいことを言ってしまったのか...?
すると班長は僕の両肩をがっしりと掴み語りかけた。
疾風「...実くん。君は流石にニュースの見なさすぎだ。」
実「そっ、そんなにバケモノって有名なんですか?」
希望「おまっ、有名っていうかここ一年ずっとニュースで流れてるぐらいだぞ?知らない奴なんてほぼいねぇよ。」
実「そ、そうなんだ....」
疾風「コホン、バケモノについて説明すると、超簡潔に言えば、"カラス'の破壊兵器だ。」
実「ぼ、僕らは破壊兵器なんかと戦わないといけないんですか....?」
疾風「別に強制はしない。本当に。行ったって命を落とさない可能性が0だなんて絶対言えないから。危ないから。」
一瞬やめようかとも思った。だけどもしここで行かない選択をして行っていれば助かったであろう命があったとすれば。と後悔をするぐらいなら____
実「いや、僕も行きます。僕も頑張らせてください。」
希望「あ、俺は勿論行きます。」
疾風「よし、じゃあ全員行くっていう確認が取れたから早速だけど、今から一班の棟へ向かう。あの人時間厳守だってうるさいからね、早く行こう。」
________________________________________
?「ごめんよ。」
??「なぁ〜に、謝ってんだ?別に悪いことなんざーしてねぇだろ?俺たち。この状況を楽しもうぜ。」
?「いや、別に僕は悪いことなんて微塵も思ってないよ。でも、流石に楽しむなんてことは出来ないかな。」
??「なんでだよ〜。せっかく弱者が嬲り殺される姿を見れるっていうのに。ありゃあ最高だぜ?こっちに向かって「タスケテー」なんて泣き喚いて、できるだけ苦しんで死んでくんだ。」
?「君と任務をすることは何度かあったけど、本当に君とは合わないね。ずっと言ってるだろ?僕はイカれてる奴が好きだって。イカれてるっていっても、頭のネジが外れてるみたいなのじょなくて、特別感のある奴が好きだって。」
??「うげ〜気持ち悪りぃ。お前の癖なんざ興味ねぇつぅの。」
?「癖じゃないって言ってるだろ。ただ人として凄い興味深いじゃないか。人は特別なんだよ。そこが一番輝けるのだからね。」
??「も〜そーゆーのいいからさ、早くこいつら全員放っちまおうぜ。」
?「ボスから時間は指定されてただろ?その時間までまだ二時間以上あるぞ。この間に熊とでも相撲とってきたらいいじゃないか、これで君も金太郎になれる。」
??「わがっだ。いっでぐる。時間になったら適当に放っといてくれ。後、今日の晩飯は熊のシチューな!!」
そう言って森の中へと進んでいった。
?「はぁ、」(流石に疲れるな。大きな子供のお世話もあり、"コイツら"も管理しないと行けないしで。)
?「これも全てはボスのため。どうか我が忠誠が届きますことを。」