断ち風吹かせる槍使い
他者視点初使用!
多分この作品初の他者視点のはず…ハーメルンでも書いてて記憶が混ざってる…
とりあえず他者視点を今回入れますよろしくお願いします。
何もない石室にポリゴンで肉体が構築されていく。
「…クソッ、舐めやがって…」
幸い、石室には最初に俺がつけた目標がつけられている。これがあるってこたぁリスポは固定なんだろな。
「勝ってやるよ。どっちにしろ勝つしかねぇ」
俺は、石室を後にした。
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「さってとー!付き纏い行為は禁止だからなぁ。さっさと離れねぇと…」
「逃げるなよ…つまらない」
俺の背後からの声と共に銀の光が目に映る。
「うぉぉっ!マジかお前ぇ!」
俺はローリングで回避を行う。が、すんでのところで
は?何だこいつ?フツー負けたばっかの相手にそのまま挑むか?イカれてんだろ!
「逃げるなよ…やられたらやり返す。由緒正しきハンムラビ法典にも書かれたものだ。分かるだろ?」
わかんねーよ!ってかハンムラビなんたらって何だよ!
「けっ。もう一回くらいすぐに殺して離れるとするか…」
俺は槍を構え、戦闘体制に入る。
「…オラっ!」
俺は近づいて槍を一閃。
見えない斬撃を飛ばす。ただし射程は5cm。飛ばす。っつーか、ここまできたら伸ばすのと変わんねぇ…そう思わない?
敵は学び、下側に避ける。
だが足りない。
見せた通り刃を伸ばす効果だと思ったのだろう。敵はかなりスレスレのところで避けて反撃体制に入る。
「バカがよぉっ!」
伸びるのは一方向じゃない。刃から5cm、全方位だッ!
「決めてやるぜ!【風起シ】ィ!」
俺は槍、【風起シ】の名を叫び効果を発揮させる。
ちなみに叫ぶ必要はない。個人の趣向だ。
「殺ったぁっ!」
避ける間はない。損じなければ叫んでも問題ないのだ。
だがその風はガキンと言う鈍い音と共に防がれる。
「はぁ…その槍、デザイアか?」
音を聞いて後ろに飛び退き、そう吐き捨てる男。
「ならどうした!」
「いやな。地上だ何だと言っていた癖してデザイアに頼っているんでは何も変わらないんじゃないか?」
その言葉でなぜか槍が消失する。
「…どうした。なぜ武器を消す」
「俺にだってわからねぇ。何で消えたのかっつーのもわからん。これもデザイアの意思なのかもな」
自分で考えてないような言葉がすらすらと頭から出てくる。
何だ…これは…
気が、だんだんと遠くなっていく…
<><><><><><>
ガキンと音が鳴る。
全く、鎧を着込んでおいて良かった。
「うーん。ずるくないですか?これ?」
バカ言え。じゃぁなんで透明化なんてスキル取ったんだ。
「それはえっとぉ…まぁ何と言いますかぁ…」
鎧が目を泳がせる幻覚を見た気がしたがそれはどうでもいい。
「その槍…デザイアか?」
そうといかければ半分切れたように反論してくる。
「いやな。地上だ何だと言っていた癖してデザイアに頼っているんでは何も変わらないんじゃないか?」
その言葉を聞いてすぐに槍が消失する。
「…どうした。なぜ武器を消す」
「俺にだってわからねぇ。何で消えたのかっつーのもわからん。これもデザイアの意思なのかもな」
…何言ってんだ。鎧、お前こう言うの出来るのか?
「できないことはないですね。やらないですけど」
マジか。
「じゃ、消したんなら抵抗しねぇってことだよな」
俺は刀を一閃。
首を一撃で飛ばし、トドメをさす。
「えぐいな…こいつ」
死体を漁れば知らない誰かの死体から奪ったのであろうと予想ができるほどの枚数を持たれていた。
その枚数〆て18枚。この開始4時間の序盤でこの枚数ってのはこいつ、いろんなやつから奪ってたんだろうな。
「じゃ、鎧。このまま維持しろ…鎧?」
鎧は俺の命令に反し体から外れて実体化する。
「さっき、私は勝手に消えないと言いましたね。あれはホントです…でも、外れないとは言ってませんね?」
鎧は、表情が動かずとも怒っていると分かるほどの怒気をあらわにする。
「石室、戻りましょっか?」
「…わかった」
今の俺に、【拒否】と言う選択肢はなかった。
かなり擦れてきちゃった…悲しいね。
と言うことで次回、鎧ちゃんのメンタルケア回です。